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さようならギンナン王子

 

「何をしてるんだっ、祥子から手を離せ!」

(おっと、おいでなすったか)

 

「お騒がせしてごめんなさい。ちょっと、言い争いになってしまったたげなの」

「君からぜひとも説明してほしいね…」

「……彼、柏木優さんは、私のいとこなの。それだけじゃなくて…私の婚約者でもあるの」

「こっ、こん……!」

 

 

(あれっ、もうボクの台詞か…なんだか、展開が早いような…)

「だからボクたちは…。芝居じゃなくても、肩だって抱くし…キスだって」

(やっぱり展開早いよなぁ…説明も足りないし。これじゃあまるで…)

ゴン!

「いたっ」

「そこまでだ、柏木」

「…白薔薇さま、守衛さん呼んできました!」

「って…ええ?!」

 

 

「ちょ、ちょっと待ってくれよ…」

「黙りなさい。この女の敵」

「リリアンで、しかもこれだけの衆人環視の下、ぬけぬけと…」

「これはもう、婦女暴行未遂だな」

「いや、違うんだ!実はボクたちは幼馴染みで…そう、なおかつボクは男にしか興味はなかったりするんだよ。だから今のは別に深い意味があったわけじゃなくて、この場をごまかそうと…。さっ、さっちゃん、君からも何とか言ってくれ!」

「問答無用」

がしっ、がしっ。

「おっ、おい!君たち、両脇を取って、ボクをどこへ連れて行くつもりだ…」

 

 

「話が違うじゃないか!ボクは脚本通りやっただけで…白薔薇くん、元はといえば君の『両刀』発言がないから…うわっ、引っ張るな!離せ!戻せ!ボクはこの後、敬遠されつつも、祐巳ちゃんの話し相手になったり、危機を救ったりといった重要な役どころが…っ!!」

守衛さん×2「「はい、分かったからおいで」」

「せっ、せめてギンナンダイブだけでも! ボクのアイデンティティが…!
ゆっ、ユキチー!」

(ブツッ…)

 

その後、彼の姿(出番)を見た者はいない。…合掌。

2004.01.23

 

爆笑! くすりっ もえ〜 じんわり つまんない

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