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心中ツッコミ |
「祐巳さんには、私のイメージ…どう見える?」 「えっ、よ、由乃さんのイメージ? …う、うーん」 「…少し病弱で、守ってあげたいタイプ?」 「そう、それだ! ……あ、ええっと、病弱っていうのは、ちょっと違うけど」 「いいのよ、気にしないで。病弱なのは、本当なんだもの」 そう言って、由乃さんは静かに微笑んだ。 「あとは…?」
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「んー…女の子だなぁって感じ。人当たりが柔らかくて、穏やかで、可愛くて」
(可愛いっていうのは文句なしだけど、人当たりが柔らかくて、穏やか…っていうのはなぁ)
「家では、フリルのエプロンつけて…」
(そ、想像もできないなぁ…キッチンなんか、まず立たないし)
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「クッキー焼いたり…」
(う゛う゛ーん……消し炭になりそう)
「レースのテーブルクロスを編んでいたりして…」
(…糸がからまって、むきーって八つ当たりに編み棒投げつけてきそう)
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「…さっきから、何か言いたそうね。お姉さま」
にっこり。
「いっ、いやいやっ、めめめめ滅相もない…!」 教室のドアから覗き込んでいた令は、20メートルくらい後ずさった。
(帰ったら、オシオキね)
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あの、にっこり。がコワイ(笑)。 |
2004.0129 |