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ぽぉず |
「しゃっきりしなさい、令! 黄薔薇のつぼみに簡単に死なれちゃたまらないわ!」 古い温室。 暗い表情でしゃがみ込んでしまった令さまの手を取って立ち上がらせたのは、祥子さまだった。
「さ、いくわよ…!」 「えっ…あ、ど、どこへっ?!」 「薔薇の館よ。…こんなところでフラフラされていたら、こっちが迷惑なのよ!」
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きっと、薔薇さま達が何とかしてくれる… 確かに、心のどこかで、そう思っていて。
…でも、腑抜けた令さまを引っ張っていった先の薔薇の館。 紅薔薇さまの口から出たのは、厳しいお言葉だった。
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「多大な…」 『あんた…背中が煤けてるぜぇ』
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「!!…真面目なシーンだっていうのに、あなたはっ、もうっ、もうっ!」 バシ、バシッ! 「あいたたっ、ごっ、ごめんっ、ごめんってば!だ、だって、あんまりポーズが決まってるもんだから、つい…」 「この話では、数少ない見せ場なのにぃ…っ!」 「ひゃぁー、紅薔薇さまが怒ったぁ。こわーい、タスケテー、祐巳ちゃん♪」 「お待ちなさいっ!」
仲良いなあ…。 じゃれ合う紅薔薇さまと白薔薇さまを見つつ、祐巳は思った。
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令「あの…私の立場は?(汗)」 |
2004.0129 |