「元々は、チョコレートではなくて、カードを贈ってたらしいですわね」

祐巳は祥子さまの後ろで待機、由乃はお茶を出し終えてテーブルから離れながら、２人の妹は三奈子さまの話を聞いていた。

「そのカードが副賞の引換券になっているっていうのは？」

「副賞？」

　

　

　

「薔薇の蕾との半日デート券♪」

　

　

　

　

バン！

「ちょ〜っと、まったぁ！！！」

　

　

　

あれ？　由乃さん。

直前にお盆を持って、テーブルから離れる方向に歩いてなかったっけ？

いつの間に超能力者になったんだろう。と、不思議に思う祐巳だった。