ウァレンティーヌスの悪戯 |
チョコがない。 薔薇の館の1階。志摩子は、自分が作ったマーブルケーキをなくしてしまった。 おかしい。ちゃんとここに隠しておいたはずなのに。 しょうがない。お姉さまには、ちゃんと謝ろう。
|
ドアを開けると、祐巳さんとお姉さま。 (あ・・・。) 「祐巳ちゃーん!チョコありがとー!!」 「え?」 「美味しかったよ。マーブルケーキ・・・・」 (マーブルケーキ?!) そういえば、チョコをここに隠した後、ばったり祐巳さんと会った。 もしかして、祐巳さんがあのあと、チョコを見つけて、お姉さまに「自分が作りました」って感じで渡したとか?!
|
そんな、祐巳さん。 私、友達だと思っていたのに。 酷いわ祐巳さん!! お姉さまと姉妹の契りを交わし、祐巳さんという友情を育んできた。 いつかはここから消えるなら、最初から願わなければ良かった。
|
「あの…白薔薇さま。志摩子さんに何かしました? ものすごい視線を感じるんですけど」 「いやぁ…私じゃなくて、祐巳ちゃんみたいだけど?」 「え…」
|
(みゃあ)その直後、誤解は解けたが、志摩子さんがちょっぴり怖くなった祐巳だった(笑)。 |
2004.03.01 |