タイ(白薔薇編)


「白薔薇さまも、たまには志摩子さんのタイを直してあげたらいかがですか?」

「志摩子のタイ、曲がってないわよ?」

「そういうことじゃなくて…」

じれったそうに、祐巳はつぶやく。

「スキンシップですよ、スキンシップ」

 


「スキンシップねぇ」

白薔薇さまは、気乗りしないようにぽりぽりと頬をかく。

その時、ビスケットのような扉を開けて、志摩子さんが室内に入ってきた。

「ほら、白薔薇さまっ」

「はいはい。…あー、志摩子」

ぐいぐいと祐巳に背中を押されながら、白薔薇さまは志摩子さんに歩み寄る。

 


「ごきげんよう、お姉さま」

花のような顔をほころばせて、志摩子さんは微笑んだ。

「えっとね…」

「あら、お姉さま…ちょっと失礼します」

「あ、うん」

 


………。

「てへへ…タイ直してもらっちゃった」

「白薔薇さま……」

照れくさそうに頭をかく白薔薇さまを見ながら、まあいいか、と思う祐巳だった。

 

白薔薇さまと書いてロサ・ギガンティアと読む。

2003.04.18

 

爆笑! くすりっ もえ〜 じんわり つまんない

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