弟のぎわく |
「どしたの、祐麒?」 開いていたドアを律儀にノックして祐巳の部屋に入ってきた祐麒は、なかなか話を切り出さなかった。 「あー…いや」 変だ。いつもなら入ってきてすぐ用件を言うはずだし、そもそも用がなければ祐巳の部屋にわざわざ来たりしない。 「何よ。へんなコね」 「…コはないだろ。ちょっと聞きたいことが…あるんだけど」 「聞きたいこと?」 祐巳は小首をかしげた。
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「…でも、やっぱりいいや」 及び腰に、部屋を出ていこうとする祐麒。 「ちょっと、気持ち悪いじゃない。わざわざ来たんだから、言いなさいって」 「いや…でも、なぁ。…祐巳、怒りそうだし」 「怒らないよ。ほら、お姉さんに聞いてごらん」 けらけらと祐巳は笑った。お姉さんぶるのは、とても気持ちがいい。 「…本当に怒らない?」 「マリア様に誓って」 「…じゃあ聞くけど。……祥子さんと、き、キスとかしたことある?」
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「………」 「わーっ、わかった、十分わかったから、無言で椅子を持ち上げるのはやめろ!」 「ゆ〜う〜き〜…!!」 「おい、ちょっと待てって!怒らないって言ったじゃんか!」 ギロリッ! 「あああっ、ごめん!いや、ごめんなさい!実はちょっと…」 「ちょっと?なに!」
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「いや、本読んでたら、ちょっと心配になって…」 「本〜ん?!…見せなさい」 「いや、それは…」 「見せなさい」 「……はい」 祐麒は、後ろ手に持っていた雑誌を、仕方なく差し出した。
[百○姉妹]
「…あんた、こんなの読んでるの?」 「いや…小林のヤツが読めって…」 (あのお調子者か…!)
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マリア様に誓ったのに(^^;。え?私?私は読んでませんよ、やだなぁ(笑)。 |
2004.03.12 |