紅薔薇家伝統の儀式 序章 |
「はい。代わりました蓉子です。」 「あ、蓉子!私。勉強がんばってる?明日受験だっけ・・・。」 それは聖からの電話だった。陣中見舞いの電話かしら。でも聖がそんなことするとは思えない。何か裏があるんじゃないかしら。そんなことを考えながら、聖の話を聞いているとやはり、何か言いにくそうな口調で話している。
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「陣中見舞いの電話では無さそうね。何かあったの?」 私はそれとなく水を向けるようなことをせず、単刀直入に聞いてしまった。やっぱり調子が悪くなってきているみたいだ。 「実はさぁ・・・。」
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「そう。そんなことがあったの。」 「うん。蓉子に話そうかどうか迷ったんだけどね。受験前だし、でも貴方の妹たちのことだから知っていたほうがいいかなって・・・。」 明日、来てから知るよりはって気を利かせてくれたのだ。祐巳ちゃんのフォローはしておいてくれたらしい。 「いつもありがとうね。」
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聖はなぜか。うちの妹たち、特に祐巳ちゃんのことをすごくかわいがってくれている。そのためか何かあったらいち早く気づいて私に教えてくれる。 選挙のとき、祥子や祐巳ちゃんの態度がおかしい事に気づいて教えてくれたのも聖だった。 「祐巳ちゃんは私の孫なんだけどな・・・なんだか聖の孫みたい・・・ふふふ。」
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(みゃあ)電話の向こうの聖さまは、きっと照れて顔赤( ̄▽ ̄)。 |
2004.03.22 |