レイニーブルー祥子編(一) |
「祐巳ちゃんとぎくしゃくしてるのを何とかしたい?」 現在、自分と由乃のことだけで一杯いっぱいな令は、あからさまに迷惑そうな顔をした。 正直、そんな方法があるなら、こっちが教えてほしい。 しかし、今にも泣き崩れそうな目ですがりついてくる祥子を無碍にもできない。 「令〜…」 …ちょっと、祥子!制服引っ張んないでよ、のびるのびる! 「わかったわよ、話聞くから」
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祥子が涙ながらに語ったところによれば、ついさっきも、昨日のことを謝ったのに、祐巳ちゃんにつれなくされたらしい。 「……そんなの、約束やぶった祥子が悪いんじゃないの」 「う…そうなのだけれど」 3回もデートキャンセル。 由乃なら、もう手がつけられなくなっているだろう。…考えるのも怖い。ぶるるっ。 それなのに、祥子ときたら…。 「とにかく、きちんと謝るのが一番よ。そうすれば、祐巳ちゃんなら分かってくれるって」 「本当っ?!」 「ちょ、本当だから!首絞めないで、首!くるしっ…」
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昼休みの薔薇の館2階。 祐巳ちゃんと由乃は、乃梨子ちゃんを迎えるために、部屋の掃除をしている。 正直、由乃が気になるのだが…。
(いい、祥子?大切なのは誠実さよ。いつも私が由乃に接する時みたいにやってごらん)
先ほどの打ち合わせ通り、祥子が祐巳ちゃんに視線を送り出した。
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きゅ〜んきゅ〜ん…祐巳?祐巳?こっちを向いて、祐巳?(ばっさばっさ) ………。 私、そんな媚びた顔してないわよ、祥子…。
でも、祐巳ちゃんは明らかに完全無視。 …あ。 祥子がテーブルに突っ伏して、泣いてる(汗)。
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レイニーの裏側ではこんな衝撃の事実がっ!(マテ) |
2004.03.28 |