〜リリアン女学園“○○○○○○”ランキング！〜

　一位・黄薔薇さま──鳥居 江利子

　二位・ロサ・カニーナ──蟹名 静

　三位・紅薔薇のつぼみの妹──福沢祐巳

　次点・白薔薇のつぼみ──藤堂 志摩子

　　　　　　　　　　　　　　　　　　（敬称略）

なお、これが何のランキングかは明日に公表のこと。

　　　　　　　　　　　　　　【リリアン女学園・新聞部】

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このランキングが山百合会を混乱におとしいれていた。

　

　

薔薇の館では、ランキングの話題でいっぱいだった。

「分かった！アニメで活躍してないランキングだ！」

「・・・・・・・・・・・・・」（ぴきっ）

「祐巳は大活躍でしてよ？」

「令の好感度ランキングじゃない？」

「それだったら、私が絶対に一番です！！！そうだよね令ちゃん？」

「いいえ、令は一番に私を選ぶわ。令のお姉さまですもの」

「そんなことないよね？・・・れ・い・ちゃ・ん〜！！？？」

「・・・・・・・・・・・」

「すぐ、答えてよ！令ちゃんのバカーーー！！！」

どたどたどた！（薔薇の館を出て行く音）

「あぁ・・・由乃ぉ〜・・・（号泣）」

この騒動はまだまだ続きそうで・・・。

　

　

ところ変わって、ここは暗い新聞部の部室。

『あぁ・・・こんなに話題になるなんて・・・。ただ、ネタに詰まっていたので、思いつきで書いただけですのに・・・。・・・はぁ・・・。』

この事件の真犯人である新聞部部長──築山 三奈子さまは頭を悩ませていた。

『あぁ、困った・・・。言えないわ・・・。私には言えない・・・。』

三奈子さま頭を両手で抱え、ため息をついた。

『言えるわけないじゃない！あのランキングが・・・

“お鍋の似合う”ランキングだなんて・・・』

　

　

しかし翌日、薔薇の館に呼ばれた三奈子さまは薔薇さまの前の拷問…もとい説得のすえ、ついに白状した。

そして、薔薇の館は安心のため息と落胆の雰囲気に包まれた。

すると、みんなが疑問に思ったことは・・・

『お鍋の似合う江利子さま？？？』

と、いうことに関してでしたが、誰かのつぶやきで一気に謎が解けたようで。

「スッポンの江利子！」

『あぁ〜〜〜。』

なるほど、と感嘆のあと、乙女としてははしたない笑い声が薔薇の館に木霊した。