ボツ

 

  新聞部の部室。真美がワープロと
  向かい合って記事の整理中。

  「……あら?」

  消去して良い物かどうかファイルを開いて
  確認していたら見覚えの無い記事が。

  「お姉様が書いたものかしら?」

  インタビュアー:築山三奈子
  『鳥居江利子さま独占インタビュー!』

 

 

  どうやら少し前の記事のようだ。
  というか、新聞部以外にインタビューを
  する人間は皆無なのに独占も何も無い気が。

  『黄薔薇さまは学園で最もタイの
   結び方が綺麗ですが、やはり日頃から
   気をつけてらっしゃるのですか?』
  『服装の乱れは心の乱れ、と言うでしょう?』
  『なるほど、内面を正す為に外側を。
   外側を正す為に内面を正すというわけですね』

  「なんかお姉様らしくないわね」

  何気に失礼な事を言う妹。

 

 

  『とは言え黄薔薇さまも人間。
   体調が悪い時などにタイの形が
   崩れてしまう事もあるのでは?』
  『そうね、自分では普段通りにしているつもりでも
   人から言われて初めて気付く事もあるわ』

  読み進めて行く内に真美は思う。

  「別に普通に使える記事だと思うけど……
   何でボツにしたのかしら?」

  『タイは黄薔薇さまにとっての体調の
   バロメーターとも言えるわけですね』

 

 

  おお、なかなか良い事を言うじゃないか。

  『これは私の推測なのですが、物凄く
   体調が悪い時などはもう一つの
   トレードマークとも言えるヘアバンドが
   ずり落ちたりするという事は……あ、はい、
   ないですよね、すいませんもちろん冗談です』

  パタン、ガタガタ、カチャ。

  とりあえず真美はワープロを閉じて
  とても無表情に部室を出た。

 

(みゃあ)それは、おでこで滑…(殴)。

2004.04.04

 

爆笑! くすりっ もえ〜 じんわり つまんない

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