通学バスに物思う |
秋――――。
枯葉散る、もの悲しい季節。 車窓から見える景色は、朱と黄…。 ゆっくりと眺める暇もなく、流れ去る。
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また、深い色の制服を着た生徒の群れ。 汚れなき心をときめかせる子羊たち…。 感傷に浸る間もなく、通り過ぎていく。
フ……と、彼女は苦笑を浮かべた。 柄にもない詩をひねってしまったわ。 築山三奈子、17歳。
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通学のため揺られるバスの車窓からは、代わり映えのしない、いつもの景色。 徒歩通学のリリアン女子生徒の川が流れている。 たまに目を転じてみても、あるものといえば、黄薔薇姉妹のけんかくらいのもの。 ………。 って。 「運転手さん、ストーーーーーップ!!」
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「え…?困りますよ、お客さん。今、停留所出たばっかりじゃないですか」 「いいから止めてちょうだい!スクープ!スクープなのよっ!!」 「お姉さまっ、落ち着いて!恥ずかしいからやめてくださいっ」 スクープ、スクープと喚きながら、「次止まります」ボタンを押しまくるお姉さまを、真美さんが必死に止める。 朝の風物詩であった。
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200回までまったりと。 |
2004.04.10 |