いってらっしゃい

 

  カチャ。

  「っ?!」

  がっくりしょんぼり。

  「な、何でしょう紅薔薇さま」
  「ちょっと祥子、誰かが扉を開けるたびに
   反応するのやめてくれない?
   ああ可南子ちゃん、気にしないで」
  「はぁ」

  令さまが渋い顔で忠告。

 

 

  「だって、もしかしたら祐巳が
   入ってくるかもしれないでしょう?」
  「来るわけないでしょ。
   修学旅行に行ってるんだから」

  祐巳が留守にして三日目、祥子さまは
  不安やら何やらが最高潮の様子。

  「ああ祐巳……お願いだから無事に
   帰ってきてちょうだい」
  「そんな大袈裟な……」
  「大袈裟ですって?!」

 

 

  バーン!と机を叩いて立ち上がる。

  「ちょっと落ち着きなよ祥子。
   一年生だって見てるんだから」

  紅薔薇さまの一面に慣れていない一年生ズは
  ちょっと引いてます。

  「もし、もし祐巳が海外で誘拐でも
   されてしまった日には私はどうしたら」
  「大丈夫だって、一人で行動するわけじゃないし」

  親友がこんな具合だから自分の妹の事を
  心配する暇さえない。

 

 

  「でもイタリアは日本と違うのよ?!
   ましてやパンダの着ぐるみも……はっ!」
  「パ、パンダ?」

  ピピピピピと物凄い速さで携帯電話を
  操作し、どこかに電話をかける祥子さま。

  「もしもし?……ええ、ええ、そう。
   嫌とは言わせませんわよ?
   ……ええ、それじゃよろしく」

  ピッ。

  「祐巳、無事に帰ってくるのよ……」

  いや祥子、突然そんな爽やかな風を
  纏われても……と令さまは思ったとか。

 

(みゃあ)暴走祥子さま来ました(笑)。新刊ではこういうの期待してたんてせすけどね。

2004.04.08

 

爆笑! くすりっ もえ〜 じんわり つまんない

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