聖さま・景さま、イタリア漫遊記・その1 |
「カトウ・ケイさま、カトウ・ケイさま。お友達のサイトウ・ヒジリさまが出発カウンターでお待ちです。至急お出でくださいませ…」 アナウンスが私を呼んでる。私、加東景はカートを引っ張って全力疾走していた。 あの女、人をさんざん待たせた挙句、出発カウンターで涼しい顔だと? 何を考えていやがるんだ。全く。
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大体、この旅行自体、騙されたようなもんだ。 「試験休みに小旅行行かない?」だと? イタリアのどこが小旅行なんだよ! しかもよくよく見てみれば、出発ロビーはウチの高等部の生徒で埋めつくされてる。 修学旅行にちゃちゃ入れに行くつもりだな、あの女。
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あーー、あたしって馬鹿だ。 あの女、学園の人気者・元ロサ・ギガンティアだかのあの女に悪魔の尻尾が生えてること知ってるのに、どうしてこうコロっと騙されちゃうんだろう。 あの女、きっと高等部でもこの調子で被害者の上に成り立ってたに違いないんだ。 ああ、もう。
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「よっ、カトーさん」 「ゼ〜ゼ〜ゼ〜…何よサイトウ・ヒジリさん。わざとらしい偽名なんか使っちゃって」 「ごめーん。だって本名使っちゃ、高等部の娘たちに1発でしょ」 「待ち合わせはどうなったのよ。あたし1時間も前からマクドの前で待ってたのよ!」 「ごめーん。寝坊しちゃったから、搭乗手続き、先、済ませなきゃと思って」 「あなたって、どうしてそういつも行き当たりばったりなの!」 「ああ、加東さん。ここで言い合ってる暇ないの、飛行機、あと30分で出発だから」 「ああーん、もう!」 こうして佐藤聖と加東景は旅立った。リリアン学園修学旅行団より3本前の飛行機で。
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(みゃあ)修学旅行にちゃちゃ入れに…というセリフが、まんますぎて笑ってしまいました(笑)。 |
2004.04.09 |