「ごきげんよう」

「ごきげんよう」

さわやかな朝の挨拶が、澄みきった青空にこだまする。

マリア様のお庭に集う乙女たちが、今日も天使のような無垢な笑顔で、背の高い門をくぐり抜けていく。

白薔薇さまの志摩子もその例外なく、門をくぐり抜けていく。

最近は誰にも好かれる祐巳ちゃんのお陰なのか、薔薇さまということ関係なく、一般の女生徒が話し掛けてくれる。

これは志摩子にとっても嬉しいことだ。

　

　

「ごきげんよう。ロサ・ギガンティア」

「えぇ、ごきげんよう」

天使の笑顔で返事をすると黄色い歓声があがる。

こういう朝もいいかな？と細く微笑んだ志摩子だった。

　

　

今度は違う女生徒が声をかけてきたようで。

「ごきげんよう。ロサ・ギンナンティア」

「えぇ、ごきげん……え゛っ！！？？」

　

　

「・・・はっ！」

ここは志摩子の寝室。

「ゆっ…夢・・・よね？」

現在『チャオ・ソレッラ』終了時点では、まだ志摩子の秘密はばれてません。（一部例外な人物がいますが）

頑張れ志摩子さま！（何を？）