これは六角さんの挿絵企画参加作品です。
リリアン女学園ファッション・ショー |
学生と薔薇さまの関係を良くするため、山百合会主催のイベントとして何がしたいか?というアンケートが行われた。 そして、アンケートの結果『たまには薔薇さまの制服姿以外も見てみたい』という意見が大多数を占め、イベントはファッション・ショーと決定した。 現三年の薔薇さまである、祥子さまと令さまは受験で忙しいということで、祐巳と由乃と志摩子の3人が参加することになった。 そして、コスチュームと決め台詞に関してもアンケートが行われ、無事に開幕を迎えたのであった。 「第一回、山百合会主催による、薔薇さまファッション・ショーを開催いたします」 その言葉に湧き上がる黄色い歓声。 どうやら生徒全体の九割が開催場所であるこのリリアン女学園の体育館に集まっていた。 そして、いよいよショーがはじまった。
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「お待たせいたしました。一人目は紅薔薇のつぼみ──福沢祐巳さまです。それではどうぞ」 祐巳ちゃんの格好はアンケートで一位だった、女海賊船長であった。 そして、アンケートで一位の決め台詞を一言・・・ 「海賊王に、俺はなる!」 何か少し間違った気もしないことはないが、それはともかく盛り上がる観客である女生徒達。 (今日は交流の場だからもっと“あぴーる”しなきゃね) 見えないタヌキの尻尾と耳をふりふりさせながら、“あぴーる”! すると、何人かの祐巳ファンの生徒が笑顔のまま、フラッっと体育館の地に沈んでいった。 アイドルのライブ中に観客が倒れることはよくあるので、そのことからも薔薇さまの人気はすごく高いことが分かる。 恐るべし、タヌキの“あぴーる”。 少し離れたところで観察していた令さまは、隣の祥子さまに話し掛けた。 「本当に祐巳ちゃんは可愛いね、祥子。…って、あれ?祥子、どうしたの!?」 祥子さまは恍惚の表情を浮かべながら、ぐったりと床の上にへばっていた。 祥子さまは“あぴーる”の犠牲者、第一号となっていたのであった。
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「二人目は黄薔薇のつぼみ──島津由乃さまです。それではどうぞ」 由乃さんの格好はアンケートで一位だった、女忍者『くノ一』であった。
そして、アンケートで一位の決め台詞を一言・・・ 「オレってば、絶対火影になってやるってばよ!!」 衣装と決め台詞は別々にアンケートを取ったので微妙にズレが生じていたが、これはこれでアリである。 生徒の中では「病弱」「か弱い」として通っている由乃さんなので、そのギャップで好評を得ている。 そして、一番興奮している人物がここに・・・ 「由乃!悪夢で寝れない夜があったとき、私の部屋に来るならぜひその衣装で!」 「それは二人の秘密だって言ったじゃない!令ちゃんのバカーーーーーーーー!!!」 すると同時に令さまに無数の手裏剣が飛んでいった。マキビシ付きで。 もちろん関係ない犠牲者も巻き込んで、体育館に悲鳴がこだました。
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「最後は白薔薇さま──藤堂 志摩子さまです。それではどうぞ」 志摩子さんの格好はアンケートで一位だった、メイドさん風のドレスであった。
そして、アンケートで一位の決め台詞を一言・・・ 「オッス!オラ、悟空!」 どんがらがっしゃーーーーんっ!!! すると、志摩子さんと乃梨子ちゃん以外の生徒が、派手なリアクションでその場にずっこけた。
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乃梨子「そんな、志摩子さんも素敵です・・・」 |
2004.04.13 |