黄薔薇の真相 |
鳥居江利子が、まだ黄薔薇のつぼみと呼ばれていた頃。 友人にして白薔薇のつぼみ、佐藤聖が久保栞という名の少女と親密になった。 普段、自分以上に冷めた目で、つまらなそうにしている聖が惹かれた少女。 このように興味深い出会いに、江利子がなぜ干渉しなかったのか。 大いなる謎の答えが、いまここにっ!
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放課後の薔薇の館。 紅白黄の薔薇さまに、つぼみとその妹。山百合会総勢7人が、1人を除いて集まっていた。 「聖は?」 一堂を見回して問う黄薔薇さまに、白薔薇さまは小さく肩をすくめた。 「ここへ来る前、すごい勢いで走っていくのを見ましたけど」 江利子が、さりげなく情報を提供する。 みしっ。
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「たぶん、また…」 その先は、あえて続けずに、正面に座った蓉子の顔をちらりと見る。 みしっ。 「…蓉子ちゃん、落ち着いて」 「私は…落ち着いていますわ…白薔薇さま」 べきっ。 いやぁな音を立てて、ついに蓉子の手の中の鉛筆が半ばから折れ飛んだ。
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答え: 聖の行動にやきもきする蓉子を見てる方が面白いから。
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これが真相だっ(笑)。 |
2004.04.27 |