黄薔薇の真相2 |
鳥居江利子が黄薔薇さまと呼ばれるようになり、薔薇の館の住人が1人増えた。 藤堂志摩子。 フランス人形のような容貌と、年に似合わぬ落ち着いた物腰の彼女だが、密かな趣味はギンナン拾い。 かようにギャップに満ちた興味深い秘密を、「退屈女王」鳥居江利子が本当に知らなかったのか。 その赤裸々な真実がここにっ!
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秋深し―――。
放課後の校舎裏。 ふわふわの巻き毛も麗しい1人の少女が、割り箸とビニール袋を手に、いそいそとギンナン拾いにいそしんでいた。 にこにこ。 やはり、この場所は人が踏み入らないだけあって、手つかずの「宝物」でいっぱいだ。 豊作の予感に、自然と少女の頬は緩む。
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ガササッ! 茂みが鳴った。 「し、志摩子…あなたっ!」 背後に稲妻(ショックの表現)を背負いながら、黄薔薇さまが立っていた。 「ロ、黄薔薇さま…っ」 別にそんなに驚くことはないのだが、黄薔薇さまの雰囲気につられてびっくり。 対峙…そして、沈黙。 「志摩子…」
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「ここは穴場ね!実は私もギンナン大好きなのよ!」 「まあ、黄薔薇さまもですか!」
ギンナン同盟結成!
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いや、ないない(^^;。 |
2004.04.30 |