戦い終わって

 

どこまでも続く青い空。

心地よい風に吹かれ、由乃さんはそんな空を見上げていた。

「惜しい。」

そこに話しかける蔦子。

 

 

「由乃さん、いい表情をしてるわ。
 ここにカメラがないのが悔やまれる。」

「そう?」

「えぇ。
 まるで捕り物が終わった与力みたい。」

その例えにクスリと笑う。

確かに、その表現はこの状況にピッタリだ。

「ありがとう。
 その例えは最高のほめ言葉よ。」

 

 

「それにしても、戦いって無情ね。」

「そうよ。
 けれど、生きること自体が既に戦いでもある。
 だからこそ輝けるのよ。」

「じゃあ、戦い続けますか。」

「無論。」

 

 

「ところで、志摩子さん大丈夫?」

蔦子はふと地面を見た。

そこには、由乃に追い回されたあげく背負ったカゴ一杯に玉をたたき込まれた志摩子さんの姿。

恐怖からか、少し涙が浮かんでいるのは気のせいではないだろう。

「敵に情けは無用。
 でも骨は拾ってあげるわ。」

由乃は再び天を仰ぐ。

「無情、ね。」

蔦子もまた天を仰いだ。

 

(みゃあ)なにシリアスに決めちゃってんですか(笑)。志摩子さん怯えてるじゃないですか(^^;。

2004.05.15

 

爆笑! くすりっ もえ〜 じんわり つまんない

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