罰 |
「祐巳、今日は楽しかったわね」 「はい。おそば屋さんで令様と由乃さんにあったのはビックリしましたけど」 「そうね。令ったら、あたしたちを見たとき、エビを咥えたままで固まってたのはおかしかったわ」 「そうですね。令様の世話を焼く由乃さんも幸せそうでしたし。本当、今日は楽しかったです。なにより聖様が現れませんでしたし」 「ふふふ、今日は最強トリオが見張っていたから。あたしもよかったわ」 「?」
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「…祥子の奴、考えたわね。蓉子を使うなんてね…」 「あたしは祥子の提案は当然だと思うわ。あなたの暴走に付き合わされる加東さんが可哀想だものねぇ」 「あたしは江利子同様、楽しい事に興味を向けてるだけですー」 「あなたにとっては楽しいかもしれないけど、邪魔される祐巳ちゃんと祥子には不快なのよ」
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「それにしても、蓉子。なんであたしは小遇寺の御堂の柱に縛り付けられているのかなぁ…」 「それは」 「わたしがお姉様を真っ当な道に戻す導師だからです」 「し、志摩子!!」 「加東さんや蓉子様だけでは飽きたらず、アキバのコスプレカフェの娘さんや近所の神社の巫女さん、果ては祐巳さんにまで手を出したお姉様の自業自得です」 「カフェのアキナちゃんや巫女さんはちょっとしたお遊びだったのに…って、なんで志摩子がそんな事、知ってるの?」 「神はすべてお見通しです!!」 「という訳で、お姉様が先代様の死刑執行人を勤める事になったためです」 「乃梨子ちゃん、クールにとんでもない事、言わないで…」
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「聖、今日は一日このまま、反省していなさい」 「逃亡しようものなら、あたしが全力を持ってお姉様を阻止します」 「ちょっと、蓉子、志摩子。一日このままって、本気じゃないよね?」 「蓉子様、景様、リコ、庫裏でお茶にしましょう」 「ちょっと待ってー…」 「……親友や妹たちにまでこの扱いだなんて、やっぱりダメ人間ね。サトーさん…」
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(みゃあ)悪いのは聖さまだけじゃないよーな(^^;。 |
2004.05.19 |