彼女変わりました |
「彼女。変わりました」 「そ、そう」 可南子ちゃんが変わった。それはわかった。そりゃ彼女は学園祭でいろいろあったから、価値観とか人との関わり方なんかが変わったっておかしくはない。 けれど、なぜそこで瞳子ちゃんはそんなことを言い出したのだろう。 そうだ。瞳子ちゃんがここまで言うのだから、きっと相当に変わったに違いない…。
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ガラッ。 可南子『おはよう、みなさんっ。今日もいいお天気ですわね♪』 瞳子『ブッ』 可南子『ああっ瞳子さん…今まで、ごめんなさいね。私あなたにひどいことばかり。許してくださる?(涙目)』 瞳子『あう…え?いえその………ええ?』 可南子『うれしいっ!私たち、これからお友達ね(はぁとまぁく)』 瞳子『そぞーっ』 可南子『うふふふふっ…あははははっ(スキップ)』 乃梨子『か、可南子さん…?』
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ガラッ。 可南子『オラオラどけっつってんだよ!(ダミ声)』 一年椿組生徒たち『きゃあっ、いやーん!』 可南子『あ〜、ンだテメー!何見てんだ!』 瞳子『え゛?』 可南子『だれにメンチ切ってんだよ!やっちまうぞ!オラァ!』 瞳子『え、えええええっ?!』 乃梨子『か、可南子さん。今どきパンチにロングスカートは古い…』
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一年椿組教室。
「可南子さん。祐巳さまが呼んでるけど」 何か釈然としない表情で、乃梨子は告げた。 「?ありがとう」 立ち上がり、教室の入り口へと向かう。 そこに紅薔薇のつぼみの姿を見つけて、可南子は首を傾げた。 なんだろう。祐巳さまのあの何かを期待するような、キラキラした目は。
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そりゃ瞳子ちゃんもびっくりだ(^^;。 |
2005.1.3 |