黄薔薇の すごい 腹痛 |
「蓉子ー、だいじょうぶ?」 わざとらしい聖の声を無視して、蓉子は無言で脱いでいたストッキングとパンプスを身に付ける。 でも、顔は赤い。腰も痛い。
どたっ。 入り口で、何かが倒れる音と、生徒たちの小さな悲鳴が上がった。
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「あ、あのっ、大丈夫ですか」 「どうかされたのですか?」 生徒たちが心配そうに周りを取り囲む中、でかいダテ眼鏡にセミロングの髪を後ろで縛った怪しい風体の女性が倒れている。
「…なにしてんの、江利子」 あきれた顔で、聖がやっぱり来ていた変装中の親友を見下ろす。
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「なになに…」 床に倒れて、小さく身体を震わせている江利子のそばに跪いて、聖は耳を寄せる。
「『蓉子を見てたら、笑いすぎて、お腹が痛い』?」 ぷるぷる。 今のは頷いたのか、単なる痙攣なのか。
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振り返ると…。
怒りと羞恥で蓉子真っ赤
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蓉子「聖あなた真面目な顔して笑ってるでしょう!内心大爆笑してるでしょう!」 |
2005.1.12 |