写真部のロザリオ2 |
「時に――貴方、お姉さまはいる?」 蔦子さまがそうおっしゃった。 「はい…」 私は、そう答えた。 「そう…」
|
良い淀んだ武嶋蔦子さまは、カメラをまた弄っている。 「…いますけど…あの、何か?」 多分、お姉ちゃんの事なのだろう。
|
「今度、一緒に撮ってあげようか?」 蔦子さまとのつながりを持っていたい。 「じゃあ、今度お姉さまと一緒の時にでも声をかけてね。」 踵を返した蔦子さまは、クラブハウスへと歩き出した。 だから…
|
「蔦子さま!!」 だから、私は大声で叫んでいた。 「私、写真部に入部しようと思います。そうしたら、…写真部の部員になったら、蔦子さまが指導してくださいますか?」 「写真部に?」 「いいわよ。」 「勿論、…私を誰だと思ってるのよ。」 写真部のエース、武嶋蔦子さま、最高の私を写真に収められる唯一の人です。 その問いに、私の心はそう答えた。
|
(みゃあ)切ないっ、蔦子さん切ないっ。笙子ちゃん、天然ボケでは祐巳に負けてないよ!(笑) |
2005.2.5 |