そうなったらいいな。

 

由乃
「私の妹になりなさい。」
可南子
「お断りします。」

「いいから、妹になりなさい。」
「嫌です。」

「可南子ちゃん。私の妹になる以外に、道はないの。」
「そんなことありません。転校という手があります。」

「おねがい。私の妹になってよ・・・。」
「申し訳ありません。」

 

 

「由乃さま。このところ毎日可南子ちゃんのこと追いかけてるわね。」
「うん。何か鬼気とした物を感じるぐらいにね。それにしても、可南子ちゃんも変わったわよね。」
「え?乃梨子さんもそう思います?」
「うん。だってちょっと前までなら由乃さまの申し出をはっきり断ってあとは完全に無視。
取り付くスキもないじゃない。それがこのところは…」
「スキがある…。」
「うん。この分だと、妹になるのも時間の問題かな…。」

 

 

「………」
「瞳子は、いや?」
「え? 私は…。」

「私は好きよ。可南子ちゃんのこと。そして瞳子のこともね。」
「わ、私だって…でも……可南子さんは……。」
「大丈夫。可南子さんも瞳子のこと好きだよ。」
「ど、どうしてそんなことが判りますの?」
「だって、二人とも似てるもん。」
「な……」

 

 

「本当に似てるよ。外見じゃなくその内側がそっくり、二人とも臆病で寂しがりや、そして甘えん坊。でも甘え方がよく分からないだから、好きな人を困らせるようなことをしてみたり、過剰に反応してしまったりする。」

「そ、そんなことありませんわ。」
そういって私に背中を見せた瞳子の耳は、ほんのり赤みがさしていた。
その背中に私は、
「私は二人となら、山百合会をひっぱっていけると思う。瞳子もそう思わない?」

「わ、わたしは…、い、急いで薔薇の館に行きましょう。お姉さまたちが先にきてるかも知れませんわ…。」
そういって彼女は駆け出してしまった。でも一瞬振り返ったその顔が赤くなっているを私は、見逃さなかった。
(てれちゃって…もう。)

 

(みゃあ)祐巳は妹を呼び捨てで呼ぶようになるんですかね…気になる

2005.2.25

 

爆笑! くすりっ もえ〜 じんわり つまんない

お名前  mail

  ご意見・ご感想などありましたらどうぞ。