おーでぃしょん |
「オーディション?」 イチゴミルクをすずっとすすって、瞳子は顔を上げた。 バネがびよん。 もきゅもきゅとごはんを咀嚼しながら、乃梨子は頷く。 「んー。でもあんた、こういうの興味なさそうだよね」 もきゅもきゅ。
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「何をおっしゃいますの乃梨子さん。この松平瞳子、仮にも女優志願の身としましては、オーディションと名の付くものに興味がないなんて、あり得ませんわ」 「ふーん」 もきゅもきゅ。 「でも、倍率すごいらしいよ」 フフン、と髪をかき上げて、瞳子は不敵に笑う。 「それこそ、望むところですわ。ライバルが多いほど、燃えるというもの」
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「じゃ、出るわけ?」 もきゅもきゅ。 「もちろんですわ!」 ごくん。 「ん。わかった、じゃ、伝えておく」 「お願いしますわ…ところで、一体、何のオーディションですの?」
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え? 妹? 祐巳さまの妹オーディションっ??!! ちょちょちょちょちょっとお待ちになって乃梨子さんっ! そんな話、聞いておりません!(悲鳴)
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乃梨子「いや、聞かれなかったし(しれっと)」 |
2005.3.30 |