庶民的?

 

「前にもこんなこと言ったような気がするけど、薔薇の館って生徒達にとって入りづらいところだったりするのかな?」

「確かにそうかもしれないわ。もっと気軽に遊びに来れるような雰囲気にするべきかしら」

「でも、むしろ生徒達の方が薔薇の館を神聖化しちゃっていて、イメージを変えるのは難しいんじゃないかしら?」

三薔薇さまの会話を聞きつけ、祐巳は明るく言う。

 

 

「薔薇さま方!! それでしたら、いい方法があります!!」

「そう? それなら、祐巳ちゃんにお任せしようかしら」

「はいっ!!」

祐巳は自信満々に胸を張った。

 

 

「…で? 『開かれた薔薇の館』をアピールするポスターに、私を起用する…と」

「お願い!! 出番の少ない桂さんが薔薇の館宣伝ポスターに出演すれば、他の生徒達も薔薇の館を訪ね易くなると思うの!!」

「…そ…そう…」

「お願い桂さん!! 出演してくれるわよね!?」

「……確かに、私は出番が少ないわ…けれど…けれどね……私はっ!! 貴方に施しを受けてまで出番を獲得したいなんて思うほど、落ちぶれちゃあいないのよっ!!

 

 

「あら? 薔薇の館のポスターに写っていた桂さんよ」

「確かに庶民的な雰囲気の方ね。桂さんでも薔薇の館に出入りできるのなら、私も今度遊びに行ってみようかしら」

廊下を歩く桂さんを見つけた生徒がひそひそと話す。

(…なんて啖呵を切る度胸があれば、メイン張れたんだろうな…)

桂さんはがっくりと肩を落としてため息をついたのだった…

 

(みゃあ)その分、ネタにはされてるからいいじゃないですか(笑)。

2005.4.02

 

爆笑! くすりっ もえ〜 じんわり つまんない

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