フォークダンス

 

「楽しいですよ、きっと」

そんなふうに誘って、大好きなお姉さまと踊ったフォークダンス。

 

 

「ごきげんよう、祐巳さま」
って、可南子ちゃんが。

「え? ああ……、まあそうです。ホント、残念でした」
何処となく、上の空だった瞳子ちゃんも。

「これは一生に一度のチャンスだってそう思って」
なんて、私なんかのファンであってくれたという名も知らない一年生だって。

「祐巳ちゃん、久しぶり」
「ダンスなんて、その気になったらいくらだって踊れるもの」

……付かず離れずで踊る黄薔薇姉妹は別にしても。

 

 

一期一会。
その殆どが祥子さまと踊りたくて加わった人で、男性パートに加わった人は女性パートに入れなかったからだと信じて疑わなかった祐巳。


でも。

 

 

祐巳が祥子さまを伴って踊りの輪に加わったとき、遠巻きに見ていた生徒も一斉に加わった。

その殆どが、『祐巳さまと踊れる!』という誘惑に負けて加わった一年生だということに。

 

当の“祐巳さま”本人が気付くことは……

 

なぜ気付かないのか、ときに不思議になるほどです(特に瞳子ちゃんがらみ(^^;)

2005.12.31

 

爆笑! くすりっ もえ〜 じんわり つまんない

お名前  mail

  ご意見・ご感想などありましたらどうぞ。