こうけいこうほ |
「有馬菜々って、どんな子?」 ぬずいっ。 そう表現するしかない迫力で、令さまは顔を寄せてきた。 「ど、どんなと言われましても」 あまりに近いので、思わず祐巳は椅子に座ったまま後ずさり。 「由乃から聞いてるでしょ」 「それは…まあ」 とはいうものの、自分もそう大したことを知っているわけではない。
|
しかし令さま。クリスマスパーティーでは平静を装っていたけど、やはり相当気になっていたらしい。 だけど、由乃さんが紹介してもいないのに、自分がそんなことをしゃべってしまっていいものか。 「祐巳ちゃんの印象っていうのでもいいから。お願い!」 令さまはパン、と目の前で手の平を合わせた。 そうまで言われては仕方ない。あくまで私個人のイメージですけれど…と前置きして、祐巳は口を開いた。 「中学生にしてはしっかりしていて…」 「うんうん」 熱心に頷く令さま。
|
祐巳は由乃さんから聞いた「令さまお見合い」時のエピソードなどを思い出しながら、イメージを浮かべる。 「真美さんとか蔦子さんみたいにフットワークが軽くて…」 「ふんふん」 「ある意味、由乃さんより行動力があって…」 「ふんふ…え゛」 「時には由乃さんを振り回すようなところも…」 「そ、そんなに…?」 だんだん令さまの顔色が青…を通り越して白く。一体、どんな想像がその脳裏を駆けめぐっているのか。
|
「あとは…」 「まだあるの…?」 半分怯えが入った令さまの口調には気付かず、祐巳は首を傾げる。 これは本当に自分の想像だが…。 「面白い物好き…かも。もしかして江利子さま2せ」 「ぅだあぁぁぁぁーっ!」瞬間移動でもしてきたのか、由乃さんが仁王立ち。 「冗談でも…冗談でもそんな恐ろしいことは口にしないでちょうだい…っ!」
|
実はそんな予感バリバリで内心ぶるぶる…。 |
2006.1.2 |