ペテン師女子大生(後編)

 

「唱えよ。されば答えは得られるであろう」

 

聖さまは乃梨子を惑わすだけ惑わすと、バイバイと手を振って立ち去った。

後に残された乃梨子は、唖然と立ち尽くす。

ビビデバビデブーだって?!なんなんだ、それは。

 

 

…体育館裏。

ばかばかしいと思いつつ、どうしても気になって試してしまう自分が悲しい。

あの人はきっと今頃、自分の葛藤を想像してにやにや笑っているに違いない。

ええいっ、ままよ!

「び、ビビデバビデブー!

………。
………。

ほうら、やっぱりね。だまされたんだ、と思い始めたころ、後ろの茂みが鳴った。

 

 

「乃梨子…?」

驚いて振り返ると、猫を抱いた志摩子さんが立っていた。

「こんなところで何をしているの」

不思議そうな顔で、志摩子さんは首をかしげた。

そりゃそうだろう。先ほどの傍目にも意味不明な行動を思い出して、顔から火が出そうだった。

「いや、その…」

乃梨子が答えに窮していると、志摩子さんは何故か納得したように頷いた。

 

 

「そう…実はね、さっきから誰かに会いたいなと考えていて、それが誰だかわからなかったのだけれど…そう。乃梨子だったのね」

そう言って、志摩子さんはにっこりと微笑んだ。

ああ、そんな顔をされては、火照った頬が余計に熱くなっちゃう。

 

まるで狐につままれた気分だった。ただ、何故かやられた…と思った。

志摩子さんの腕の中で、猫がにゃーと鳴いた。

 

聖「〜♪」

2006.1.9

 

爆笑! くすりっ もえ〜 じんわり つまんない

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