弟のぎわく、ふたたび |
「…おい、先輩。いい加減いいだろ」 「なんだ、そんなに気になるのか?」
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運転席と助手席。 外車特有のゆったりしたスペースにもかかわらず、花寺生徒会旧師弟の距離は、みょーに近い。 祐麒は辺りを憚るように、声を抑えている。 そして柏木の顔が、ゆっくりと祐麒の顔に近付く…。
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「だからさ…瞳子は僕の従姉妹」 「あれ。そうだっけ」 祐麒の声は、次第にヒートアップ。 反対に、柏木は辟易した顔になっている。
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「さっちゃんは?」 祥子は年上だし、姉だから仕方ないらしい。 どうも、自分より年下という辺りが、余計に気になるようだ。複雑なお年頃である。 「とにかく、あの二人の距離はおかしいんだって。メシ呼びに部屋覗いたら、怪しい雰囲気になってたし…!お、俺は弟としてだなぁ…っ」 やれやれ…。 この場合、僕と祐麒の病気、どっちがタチが悪いのかなぁ…。 などと考える柏木であった。
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これじゃ言えるわけない(笑)。 |
2006.01.15 |