てきせい |
「へえ、じゃあ小さい時から剣道を?」 「はい」 有馬菜々ちゃんは、とてもいい子みたいだった。 はきはきとした物言いや、物怖じしないところなどは大人びて見えるが、きらきらと好奇心に満ちた目が中学生らしくて可愛い。
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「…菜々。ちょっと、いい」 祐巳と菜々ちゃん、乃梨子ちゃんが談笑していると、由乃さんが何やら緊張した面もちでやってきた。 「聞きたいことが、あるんだけど」 「はい、なんでしょう」 由乃さんは、唇を舌で湿らせて言った。
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「あなた…か、カレーは好き?」 ………? 「はい。好きですが」 「そ、そう!」 よっしゃー、と小さくガッツポーズをする由乃さん。 そうか、好きなんだ、よしよしとか呟きながら、あっさり戻っていく。
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「…なんだったのかな、由乃さん?」 「さあ」 「…カレーはイエローですから」 ぼそりと、それまで事の成り行きを見ていた乃梨子ちゃんが言った。 「へ?」 しかし、それだとイロモノってことになるけど、いいんだろうか…と、乃梨子ちゃんは意味不明なことを呟いていた。
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由乃「なりふり構ってらんないのよっ」 |
2006.01.20 |