ゆきかけ |
ザッ…バサ。ザッ…バサ。 ズゾゾゾゾゾゾー…。ゴゴッ。 ズゾゾゾゾゾゾー…。ゴゴゴッ。 シャッ、シャッ、シャッ。
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「いやぁ、悪いねみんな」 「いえ、私は。瞳子と可南子さんこそ、ありがと」 「いいえ。このくらいどうってことないです」 「…手早く終わらせてしまいましょう」 珍しく、大雪になった。 校舎の外れに建つ薔薇の館は足を踏み入れる生徒も少ないため雪が深く、出入り口だけでも…と雪かきをお願いしたのだ。
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しんしんと降る雪の中、それぞれのエモノを手に、雪をかく4人。
手数が勝負の祐巳&瞳子ちゃん。 重戦車・可南子ちゃん。 ほうき部隊・乃梨子ちゃん。 白い色は次第に薄くなり、あちこちに山ができていく。
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「…こんなものですかね」 「そだね。みんな、お疲れさま。今、熱いお茶入れるからね」 薔薇の館へと入っていく祐巳。 道具の後かたづけをする瞳子ちゃんの後ろ姿を見ながら、椿組の残り2人はまったく同じことを考えていた。 未だ降り続く雪をまぶされた縦ロール。 (あれはどう見ても…) (うん。どう見ても…) …おいしそう。
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瞳子「な…なにか今、悪寒が(ぶるっ)」 |
2006.01.21 |