昨夜は何年かぶりの大雪！

眼下に広がる一面の銀世界！

むっふーん、と鼻息も荒く、由乃はやる気満々で車庫の屋根に仁王立ち。

帽子よし、コートよし、手袋よし、マフラーよし。

雪下ろしの準備は万端であります、軍曹どの！

　

　

「よしのぉ〜、危ないからやめよう！」

下の道路では、令ちゃんがおろおろと右往左往中…。

やめろと言われれば、何としてもやるのが由乃流。

まして、先年まで病弱だった由乃には初めての体験。

これでやらない理由はない。

　

　

「いくわよぉーっ♪」

腕まくり…はできないから、まくる真似だけして一歩。

軽いプラスチック製の雪かきを振り上げ、どっせーい！と一押し。

どどどどどどっ…！

「あ…っ？」

　

　

「よしのぉ〜、だからたわばっ！」

さらさらの雪は予想外の勢いでスプラッシュマウンテン。

令ちゃんは、やられ悪役のような悲鳴を上げて沈没。

「れれれれれ令ちゃん？！」

　

めずらしく、こってりとしぼられました。