きんしじこう |
「日出実、これ昼休みにコピーお願い。それから例の原稿、明日までね」 〆切間近の新聞部長さんは、多忙を極める。 休み時間になると、こうして二年松組の教室にまで部員がやってきては、真美さんの指示を待つ…という具合。
|
「うーん…」 新聞部のほやほや姉妹をファインダーに捉えていた蔦子さんが唸る。 「真美さん。初々しさとか潤いって言葉に、もう少し気を遣ってみる気ない?」 「…何言ってるんだか。大体、入部当初からこんな感じなんだから、そんなものとっくにないって」 真美さんは寝不足なのか、少し血走った目でジト見。 「あら、そうでもないんじゃない」 にゅふーん、と猫口の由乃さんがやってくる。
|
「三奈子さまとも素っ気ない感じだったけど、案外うまくやってるみたいだったし?」 ブーッ! 「なな、なななな…」 祐巳の天然追い打ちに真美さん、なぜか汗だらだら。 「私たちには見えない部分で、すごく強く結びつき合ってる気がする」
|
「だから、日出実ちゃんのこともすごく大切に思ってるんだよね♪茶話会のついで…みたいな感じにしたのは照れくさいんだよ、きっと」 日出実ちゃん、赤い顔で横目でちらちら。 「は、はっ、恥ずかしい想像禁止っ!」 パシャッ。 「「あ」」 蔦子さんの術中にはまりました。
|
でも祐巳のは100%天然(笑) |
2006.01.30 |