まちぼうけな午後 |
とぽぽぽ…。 紅色の滝が、カップを満たしていく。 「どうぞ」 …こく。
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ずず…。 …ほぅっ。 「…遅いですね、黄薔薇さまたち」 本日、祥子さまはお家の事情、白薔薇姉妹は備品の買い出しでそれぞれいない。
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「…何をにやけてるんですか」 瞳子ちゃんはどこか気まずげに、カップに目を落として押し黙る。
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「…なんですか」 ………。 「あ、あの。お茶をもう一杯いかがでしょう」 差し出した空のカップをほっとしたように受け取ると、瞳子ちゃんはそそくさと立って、お湯を注ぎに行った。
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…だから、オチはないんですって(^^;。 |
2006.02.05 |