シップ臭

 

「コーヒー、あった?」

 

薔薇の館に戻った祐巳たちへの、白薔薇さまのお出迎えの言葉がそれであった。

「…ありましたよ」

地団駄踏んで「コーヒー、コーヒー」を連発する白薔薇さまに、祐巳は缶コーヒーと小銭入れを手渡す。

 

 

「いただきます」と、祐巳と由乃さんはタブを開けて口をつける。

「祐巳ちゃんは何を買ってきたのかなー」

「あっ、これはダメ…」

隠そうとする祐巳の手から缶を奪うと、白薔薇さまはラベルも見ずに中身を流し込んだ。

ぶふうっ!

 

 

「こ…これは…」

「あまり一般の人にはお勧めできないって言おうとしたのに…」

顔一杯にタテ線を引いて、白薔薇さまは缶を見た。

『ルート○ア』

「な、なんで…こんなものが。大学の自販機に入ってるってことは、ちゃんと需要があるってこと?…ぐふっ」

パタリッ…。

白薔薇さまは薄れていく記憶の縁で、ドク○ーペッパーの方がまだマシだ…と考えていたとかいなかったとか。

 

 

 

 

 

 

いばらの森、完。

 

リリアン女子大、あなどりがたしっ(^^;。

2006.02.08

爆笑! くすりっ もえ〜 じんわり つまんない

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