灯台もと暗し

 

「克美さん。私、安心したわ。あなたにも、そんな顔をすることがあったのね」

「悪かったわね」

噛みつくような顔で、内藤克美さんは江利子をにらんだ。

(む…これは)

きゅぴーん。←興味レベル1

………

 

 

後日。3年菊組。

「克美さん。お昼ご飯、ご一緒しない?」
「―――――は?!」

にこにこ笑顔の江利子が机の前に立つと、克美さんは世にも不可解なものを見た、という顔をした。

「な、何をいきなり。私たち、そんな仲じゃないでしょう」

あたふた。何故か顔が赤い。←興味レベル2

「クラスメイトだもの。別にお昼くらい一緒に食べるでしょう」

 

 

「あのね。私にとってあなたはライバルなの(一応だけど…)。あ、貴女みたいに努力もなしに成功を勝ち取るような人にはわからないでしょうけれど…」
ライバル!…新鮮な響きだわ」←興味レベル3、臨界突破
「はぃ?!」

「うかつだったわ…こんな逸材が身近にいたなんて!」

唖然とする克美さんをよそに、江利子はヒートアップ。ほっぺがつやつや。

「最近、蓉子も反応がすれちゃってつまんなかったのよね」
「あ、あの…」

 

 

「ライバル、いいわね!じゃあ、次のテストの結果で勝負しましょう!」
「も、もうテストなんかないわよっ」
「ちぇー、そうか。…じゃあ、同じ受験校ないの?(きらきら)」

ほ、本気の目だ…(汗)。

その時初めて、克美は鳥居江利子という人を見損なっていたことに気付いた。

そして、同時にその恐ろしさも…。

 

そのまま、同じ大学通うことになったりすると面白いのですが(笑)。

2006.02.21

爆笑! くすりっ もえ〜 じんわり つまんない

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