みみかき |
「よしのー」 カーペットに正座した令ちゃんが、膝をぽんぽんと叩いて手招きする。 「耳そうじしよう」 「………」 あれはもう、ほとんど病気だ。
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「…汚れてないから、いい」 振り向かせていた顔をぷいと背けて、再度机に向かう。 「そんなぁ…よしのー」 …お願いだから、こんなことぐらいで世界の終わりみたいな声を出すのはやめてほしい。 「もー、わかったわよっ」 教科書を乱暴に閉じて、椅子を立つ。
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わーい、と喜んでいる令ちゃんの太股に頭をのせる。 …ずっと思っていることだけど、剣道をやっているのに、どうしてこんなに女性らしい柔らかさなのだろう。 「じゃ、するね」 ほじほじほじ…かきかき…ほわほわほわ…。 「〜♪」 あ…ダメだ。
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翌朝―――。
ばたばたばたっ。 「もうっ!令ちゃんのせいで宿題できなかったじゃない!」 だからヤだったのだ。 「わ、私のせいなの?」 いつもはともかく、今回は絶対令ちゃんのせいだと思う。
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耳かきしすぎると大変なので気をつけましょう(笑)。 |
2006.03.06 |