みみかきま |
薔薇の館。 「令」 「こんなところで寝ていると、風邪引くわよ」 「あ…由乃」 何を言っているの?と首を傾げる祥子。
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「わかった、耳そうじだね」 ぼーっとした表情のまま笑顔を浮かべると、令は祥子の肩を掴んで、ぐいと引き寄せた。 「ちょっと…何?!」 さすがは剣道部主将。力で敵うはずもなく、祥子は強引に膝枕の体勢に。 「寝ぼけてるの、令。…え?」 いつの間にか手にした耳かき棒が、目の前に迫って…。
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「ど、どうしたの由乃さんっ。そんなに急いで」 「昨日、耳そうじしなかったのよ」 祐巳さんは、頭の中が「??」状態という顔。まあ当然だろう。 とにかく、耳そうじできないストレスの溜まった令ちゃんは危険なのだ。
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「ひぃやぁーっ」 「「あ。」」 館2階の窓から、祥子さまのものとおぼしき悲鳴。 だだだだっ…ばたんっ! 「お姉さま?!」 床に、はり倒された令ちゃんと、すごい形相でぜーはーと肩で息をつく祥子さまの姿が。
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由乃「耳に息吹き込まれたわね、祥子さま…」 |
2006.03.07 |