みみかきあて

 

「まったくもう」
「いや、面目ない…」

たはは…と頭をかく令ちゃんに、祥子さまプンスカ。耳がまだ少し赤い。

「どうぞ」

そこへ、あの後やって来た瞳子ちゃんが、いいタイミングでお茶を差し出す。

ずず……。
ふぅ。

室内の空気が、なんとなく落ち着いた。

 

 

瞳子ちゃんも、席についてカップを傾ける。

「でも…耳そうじかぁ」
祐巳さんがあごに指を当てた。

「(ずず……)」(←ものすごく嫌な予感)

「ねえ、瞳子ちゃん」
お断りします。
「あん、まだ何も言ってないよ」
「聞かなくても予想はつきますから」

むー、と考える祐巳さん。

 

 

「じゃあ、当たったら瞳子ちゃんが予想した通りにしてあげる。その代わり、外れたら耳そうじさせてね」

えーと・・・?

「それじゃ結果は同じじゃないですかっ!」
「え?そうとは限らないんじゃ…」
限ります!単純明快です!
「えー?」(←天然で分かってない)
「うがあーっ」(頭をかきむしる)

ほんとに仲良いなぁ…と隣の令ちゃんと顔を見合わせる。

 

 

その時。会話に入っていけずに肩を震わせていた祥子さまが、ついに立ち上がった!

ガタンッ「祐巳!」

一斉に、全員の注目が集まる。瞳子ちゃんは、「救いの神」とばかりに期待の目。

「私が先よっ!」
すてーんっっ。

「はい、お姉さまっ(にこぱっ)」
「(ぱあぁぁぁ……)」(←至福の顔)

あ。瞳子ちゃんが、床でぴくぴくケーレンしてる。

 

由「…それでいいの、祥子さま」 令「(分かる。分かるわ祥子)」

2006.03.08

爆笑! くすりっ もえ〜 じんわり つまんない

お名前  mail

  ご意見・ご感想などありましたらどうぞ。