ぬいぐるみ・だいよう

 

「ね、瞳子」

乃梨子はぽん、と瞳子の肩をたたいた。

「あんたも黄薔薇さまにお願いしたら?祐巳さまぬいぐるみ」

瞳子は振り返ると、キッと乃梨子をにらんだ。

「はあ?…何を言っているんだか。どうして私が、祐巳さまのぬいぐるみを…」

おやおやと、乃梨子は隣の可南子と顔を見合わせる。

 

 

「そういう乃梨子さんこそ、白薔薇さまのぬいぐるみでも作って頂いたらいかがです?」

皮肉のスパイスの効いた、冷ややかな言葉。

「うん。もう頼んだ。」
「早っ!」

ゴッドスピード。
瞳子はこめかみを押さえた。

 

 

「大体、そんな物をいただいてどうするのかしら?」

「そりゃあ、ぬいぐるみなんだから…抱きしめたり?」
「だっ…!」

可南子が続ける。

「一緒に寝たり」
「いっ…!」

ぱくぱく。

「そっ、そんなことしません!せいぜいが、お話しするくらいで…(もごもご)

 

 

再び、乃梨子と可南子は顔を見合わせる。

「瞳子。もしかしてあんた、すでに持ってるとか?」

「そんなわけないでしょう!」

「じゃあ、祐巳さま代わりに話しかけているぬいぐるみがあるとか」

「………………ばっ、馬鹿馬鹿しい」

「「その間はなによ」」(ビシッ)

 

見事な乃梨可南Wつっこみ(笑)。

2006.03.21

爆笑! くすりっ もえ〜 じんわり つまんない

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