ぬいぐるみ・ぐんない

 

「だめだよ瞳子ちゃん、そんなことしちゃ…あぁほら、おでこが赤くなっちゃってる(なでなで)」
「うぅ〜…」

くすくす…と微笑ましい二人を見守る志摩子を、令さまが少し離れたところで手招きする。

「志摩子、志摩子」
「はい?」
「これ」

………
……
…。

 

 

夜。

 

自室の布団の上で、令さまに頂いた袋を開けてみる。

中には2つのぬいぐるみ。

お姉さまである佐藤聖さまと、乃梨子。2つとも。

(志摩子はきっと遠慮するだろうと思って)

そう言って、令さまはパチリとウインクした。

 

 

ぽふ。

「………」

あまりにも愛らしくて、思わず一緒に抱き締めて顔を埋める。

か、かあぁ〜…。

(や、やだ私ったら)

自分自身の行動に、顔を赤らめる。

少し考えて、枕元に並べて置いてみた。その様は、なかなか新鮮だ。
よく考えたら、まだ二人がまともに顔を合わせたところを見たことがない。
お姉さまにとって、乃梨子は在学中に持つことのなかった「孫」なのだ。

 

 

くす…。

ふと、笑みが漏れる。

お姉さまが「おばあちゃん」だなんて、なんだかおかしい。

それを聞いたら、お姉さまは憤慨なさるだろうか。それとも笑われる…?

お互いを好きになってくれるといいな、とふと思う。

「…おやすみなさい」

ぬいぐるみに呼びかけて、やっぱり恥ずかしかったのか、志摩子はあわてて布団に顔を埋めた。

 

そして、ありがとうございます。令さま。

2006.03.24

爆笑! くすりっ もえ〜 じんわり つまんない

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