ばくはつ

 

某月某日。

「いい加減にわがままはおやめなさい、祥子」
お姉さまのいじわるっ!

祥子がついに、暴発した。

いつもため込みすぎている祥子には、いい傾向。
適度なガス抜きは必要なのだ。

しかし…。

 

 

「きゃーっ、祥子ちゃんが怒ったわ!」

「怒った顔も可愛いわねー」

「あははははっ」

ギャラリーの薔薇さま方、大喜び。

手を叩いて、やんやんやんやと囃し立てる。

「ば、薔薇さま方も、いいかげんにしてくださいっ

 

 

……しーん……。

 

 

「…わ、どうしよ。祥子ちゃんに怒られちゃった♪」

「うーん…ある意味、快感?」

「ね、ね、もう一回お願い!」

「ううぅぅ…」
頭を抱えてがっくりと崩れ落ちる祥子の肩を、私は優しくたたいた。

 

 

 

「祥子」

私は極上の笑顔で言った。

「ほら、よく言うでしょう?『あきらめるが勝ち』って」

「そんなことわざ、聞いたことありませんわ、お姉さま。」

 

 

蓉子「私だって、あの方たちにはどうやっても勝てないのよ…?」

2006.03.25

爆笑! くすりっ もえ〜 じんわり つまんない

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