桃色時空 |
「本当にすごいとこだよ、ここ」 言いつつ、自分も最初は「あったま痛い…」と思ったなー、と乃梨子はちょっと同情する。 「ああ、そのぶっきらぼうな物言い。やっぱり乃梨子だよー」
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やがて、落ち着いてきた頃。 彼女たちはようやく、乃梨子の少し後ろに、誰かがにこにこ笑って立っているのに気付いた。 「「「……(ぱくぱく)」」」 だ、だ、誰?誰っ?!と、せわしなく視線を往復させながら、乃梨子に目で訴える。 「ああ、こちら志摩子さん。2年生で、えー…」 さて、彼女と自分の関係をどう簡潔に説明したものか。
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「藤堂志摩子です。乃梨子の姉(スール)なの、よろしくお願いするわね」 乃梨子が言い淀んでいるうちに、微笑み一発。 「「「そうなんですか〜」」」 よく分からないけど、もの凄い説得力。 「「「姉…って?」」」 「えーと。だから、私のお姉さまで…」 「「「………」」」
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リコ…あんたもう、すっかりピンク色に染まってるよ。
ほっとけよ。
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乃(この子らには、とても瞳子は見せられんな…) |
2006.03.28 |