ごくり。

 

「なぁんだ、『お姉さま』って、そういうことだったんですね」
「あ、あはは…なんか誤解しちゃって」

志摩子さんに姉妹制度を説明してもらって、ようやく納得の一同。

「ふふ…わかっていただけたかしら?」
「はは、はいっ」

その顔で微笑まれると、なぜかこっちが赤くなってしまう。

この人が「お姉さま」なんじゃ、乃梨子が染まってしまうのも至極当然、むしろ必然。

 

 

「それで、志摩子さんは生徒会長さんなんですね!」
「2年生で生徒会長なんて格好いい!」
「白薔薇さま…志摩子さん、似合いすぎですー!」

「………」

そう志摩子さん、志摩子さん連呼されると、なんとなく面白くない乃梨子である。

「と、いうことは…その妹である乃梨子は?」
「……ロ、白薔薇のつぼみ…だけど」

「「「白薔薇のつぼみ?!」」」

 

 

「「「似合わねー…」」」

「うるさいよ」

「あら、そんなことはないわ。乃梨子は立派なつぼみよ」

志摩子さんが、誇らしげに微笑む。

「…もちろん、つぼみでなくたって、乃梨子が私の大切な妹であることに、変わりはないのだけれど」

すっ、と手を伸ばして、乃梨子の黒髪に優しく触れる。

「志摩子さん…」

 

 

 

ごくり。×3

 

「…なによ、そのごくり。は」

 

 

でも、ちょっと顔の赤い乃梨子であった(笑)。

2006.03.29

爆笑! くすりっ もえ〜 じんわり つまんない

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