*この作品は、第214回「祥子さまの至福」の続編です。*
蔦子の受難 |
なぜ、こんな事態になってしまったのだろう。 物置部屋に身を潜め、蔦子はそう自問自答していた。 1年生を中心に今朝からリリアン高等部が揺れている。 まるでいつぞやの宝探しのようだ。
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普段は無垢な乙女たちが、まるでピラニアのごとく集まってくる。 放課後になると中等部の生徒らしい人間まで見かけるようになった。 必死で何かを探し求める表情をカメラに納めたい。 しかし、その被写体が蔦子を見るなり駆け寄ってくるのでは撮影どころではない。 ふとドアの向こうから話し声が聞こえてきた。
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「瞳子さん、蔦子さまは本当にまだ校内にいらっしゃるのかしら。」 「間違いありませんわ。あの方がこういった騒動を撮らないはずありませんもの。」 「写真部の部室は菊組の方々が監視していますわ。私たちは蔦子さまとネガの確保を急ぎましょう。」 「可南子さんは頭がいいわ。あの修学旅行の写真を見た瞬間に焼き増しを思いつくなんて。」 修学旅行の写真? あれらはまだ公開していない。 ネガと現像した写真は部室の私用ロッカーに施錠して保管している。 どこから内容が漏れたというのだろう。 祥子さまが見たのと、その中の1枚を祥子さまと令さまに焼き増ししただけだ。 だいたい、あのスクリュー瞳子とジャイアント可南子がタッグを組むほどの写真なんてあっただろうか。
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「死にそう・・・・」 薔薇の館では令がうなだれていた。 「どうしたのよ。 「・・・落とし物。」 「先生には届けたの?」 祥子の言葉に令は力無く手を振った。 「由乃の寝顔写真を落としましたって?さすがにそれは恥ずかしい。」
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(みゃあ)いや、令さままらなりふり構わず届け出ます(笑)。 |
2004.04.12 |