ここから先は、モロねたバレありのコーナーです。ご覧になる際は、どうぞお気を付けて。現在、第十三話「ごきげんよう、お姉さま」までのねたバレを取り扱っております。 |
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□□□ 1話〜6話の感想 □□□
第十三話「ごきげんよう、お姉さま」感想 はじめに 終わっちゃいましたね〜。第2シーズンが決まっているとはいえ、毎週感想を書くのが恒例になってましたから、寂しいことに変わりはありません。今回は1話並の鬼作画で、気合いが入りまくってました。また、構成も合間合間の「間」の取り方も、ロサ・カニーナやびっくりチョコレートからは考えられない贅沢な配分で、とても自然に見れました。カットはもちろん多々あったのですが、祐巳のファーストデートをメインに、その他の姉妹も少しずつフォロー…という本筋に合ったもので、終わり方も納得のいく物でした。最終話にして、一番良い回だったと思います。 紅薔薇のつぼみ姉妹 前回に引き続き、祥子さまの浮かれっぷりがもう最高(笑)。伊藤美紀さんの声が弾みまくっていて、本当にこれは祥子さまだろうかと疑うほど終始上機嫌。ジーンズショップで自信を失いかけているところや、電話で「ご家族が出たらどうしようかと思ったわ」という辺りは、その知的なお顔からは想像もできないくらい可愛かったです(笑)。あんまり祥子さまが目立つもんだから、祐巳がすっかり食われてました(^^;。やっぱり、この園児のような祥子さまを使命感に燃えて引っ張る…くらいの気概がほしかったですね。原作では実際そうですし。ただ、まあ今までの中で一番良かったのは間違いありません。「重いわよ」も最後にちゃんと使われてたし。…ただ祐巳ちゃん、お姉さまの着替えの音を聞きながら、頬を赤らめて待つのはどうかと思います(笑)。あと、やっぱり祐麒の出しどころは、前回のデート前でなく、原作通りデート後の電話の前だったなぁ…と。 白薔薇姉妹 聖さま、私服がカッコ良すぎ。どこの男装の麗人かと思いましたよ(笑)。ぜひ、スカート姿も見てみたかったなぁ。相変わらず、豊口めぐみさんが上手くて、「荷物があったから…」の下りはとても聖さまらしくて良かった。志摩子さんの抱きつきっぷりとか、手を置いてる場所とかがきわどくて、どきどきしちゃいました(^^;。ただ、やっぱりこれまでの白薔薇姉妹の描写が不足してるのと、静さまと分かれるシーンがカットされてたため、なぜここで志摩子さんが泣いたのか、理由がぼけてしまっています。また、志摩子さんが泣いても驚かない聖さまも、ちと違和感。最初から、待ちかまえていたように、椅子に座ってるし(^^;。不自然な体勢で縋り付かれて、オロオロする…っていうところが見たかった。今回のシリーズでは、総じて、聖さまが完璧に描かれすぎだったような気がします。、驚いたり慌てたりするけれど、自然とその場で一番良い行動を取る…というのが聖さまのイメージなので。 黄薔薇のつぼみの姉妹 今回は完全にイチャイチャ大会でしたね(笑)。しかし、原作読んだときはそれほど感じませんでしたが、今回の映像を見てると、確かに「令ちゃんが一番悪い」って気がする(笑)。「今日はごめんね由乃」とか書いたプレートの載ったケーキとか、こういうところが由乃さんはイライラするのかも(笑)。まあ、最後は抱き締めちゃって、めでたしめでたしなんですけどね(笑)。由乃さんは本当に可愛い。アニメの一番の収穫は、由乃さんがすごく好きになったことかもしれません。何しろ池沢春菜さんの力が大だと思います。原作「ファーストデート〜」の由乃は正直、そんなに可愛いとは思わなかったんですが、映像化して声がつくと、ここまで変わるものか。「ゴーゴー由乃、いけいけ由乃」は、思わず応援したくなっちゃう可愛さでした。 静さま 聖さまが乗り移ったんじゃないかってくらい、妖しい雰囲気バリバリでした(笑)。いや、こんな獲物を狙う雌豹みたいな印象じゃなかったんですが(^^;。志摩子さんが、今にも取って食われるんじゃないかと、ハラハラしてました(笑)。手とかつないじゃってるよ、オイオイ!とか(^^;。少なくても、この静さまは、祐巳曰く「親切な感じのいい上級生」って雰囲気じゃないよなぁ(笑)。グノーのアヴェ・マリアは相変わらずの美声で、演出的にもとても良かったと思います。ただ、そのせいで別れのシーンがカットされてしまったので、プラスマイナス・ゼロって感じでしょうか。あと…志摩子さんの上着の下の洋服、どきどきしました(^^;。む、胸が…(黙れ)。にしても、お寺の娘さんで普段和装の彼女にしては、えらく気合いの入った私服ですよね。 三奈子さまと蔦子さん 相変わらずいい味出しまくり。このコンビ、大好きなんですよ。なんか、今回は三奈子さまがとても「お姉さま」っぽくて、ニヤニヤしてました(笑)。真美さんの出番が本当に少なかったのが心残り。斉藤千和さんは、某アニタ役ですっかりファンになったので、もっと声が聞きたかった…。 田沼ちさとさん 最後のシーンがカットされないで良かったです(^^;。まあ、あのシーンはもっと長くやってほしかったし、由乃さんが一緒に泣かなかったのが残念。そのあとの令さまのシーンが入ったからなぁ。原作通りなら、このあとも出番はあるだろうから、それに期待しましょう。 黄薔薇・紅薔薇さま 思わず4コマのネタにするくらい、見事に存在を忘れられてました(^^;。 まとめ 最後に来て、ようやく落ち着いて見ていられるようになっていただけに、これで終わってしまうのはとても残念です。それにしても、こうやって振り返ると、本当に前半の駆け足っぷりが悔やまれます。時間をかけてやれば、もっとずっと面白くなったことが予想できるだけに、それだけが残念でした。アニメ版の最大の収穫は、蔦子さんと由乃さん。そして、お見事だったのは、やはり聖さまですかね。少し気になるのは、やはり祥子さまで、全体的に感情に起伏がなさすぎること。「ヒステリー」「気分屋」「好き嫌いが激しい」「わがまま」…これらはすべて小笠原祥子というキャラを構成するためには不可欠なもので、これらをもっと全面に出していかないと、「チェリーブロッサム」〜「レイニーブルー」がなかなか厳しいことになるのではないかと。最終回の2人はとても仲睦まじくて、しかも祥子さまの方からの歩み寄りと気遣いが感じられて良かったのですが、かえって、この後、誤解やすれ違いを生む土壌ができてないことを再確認することにも…。基本的に、レイニーの原因の大半は、祥子さまの側にあると思ってますので(^^;。 キャラクターについていえば、桂さんはまだしも、せっかくの出番を削られた山村先生とか、存在感のない真美さんとか、ついでのような扱いの祐麒とか、究極はギンナン王子ですかね(^^;。もったいない使い方が目立ちました。特に、柏木は今後の出番にも支障を来すような扱いで、一体どうするのだろうかと。実は結構出番多い準レギュラーですし(卒業後は三薔薇さまより出てる)。 1クールはやはり、あっという間でした。なんだかんだ言いつつ、毎回頑張ってくれたスタッフや声優の方々にお礼申し上げます。ありがとうございました。 |
第十二話「ファーストデートトライアングル」感想 はじめに 今回、初めてアニメのマリア様がみてるを「面白い」と思いました。…いや、今までが面白くなかったという意味ではなく、マリみてのもう一つの魅力であるコミカルさが正面に出ていて、思わず笑ってしまうような面白さのことです。いや、なかなかのデキでした。…え?作画?それは言っちゃあいけません(^^;。 高笑いコンビ 本物の三奈子さまがご降臨なされた!(T▽T)これだ、これなんですよ、私の求めていた三奈子さまは。抜けていて、外していて、みなぎるパワーと裏付けのない自信(全部ほめ言葉です)!これぞ三奈子さまですよ。今回の真のヒロインは三奈子さまだったと言っても過言ではないでしょう(笑)。いや、それにしても変わりすぎ。バレバレな変装、超ぷりてぃ。誰かと思いましたよ。こんな見せ方ができるんなら、初めからやらんかいと。ウァレンティーヌスまでの彼女は、いったい何だったんでしょうか。最初はまだ硬い声にギャップがあるなぁーと思って見ていたのですが、伊達眼鏡がキラーンと光ったり、由乃さんと高笑いを周囲も気にせず響き渡らせるあたりなんて、もう最高(笑)。このクルクル変わる表情と、悪代官のようなコミカルな三流悪役のノリが、まさに三奈子さま。いやぁ…いいなぁ。今回、本当にイチオシです。 忍び笑いコンビ もう一人のメインは、やっぱり蔦子さんでしょう。今回はウァレンティーヌスのうっぷんを晴らすかのような大活躍。惜しむらくは、作画が…だったこと(^^;。あと、なんかものすごくゴツイ私服着てましたが(^^;。原作の描写って、あんなんでしたっけ?ところで声を当ててらっしゃる佐藤利奈さんて、あまり聞いたことないんですが、本当に蔦子さんに合ってますよね。魅力を余すことなく引き出している感じで、初登場時からまったく違和感なし。笑ったのは、ベンチでの三奈子さまとの「ふっふっふ…」という、越後屋とお代官さま顔負けの忍び笑い(笑)。いや、ハマリすぎ。本当は、駅前でぶるぶる震えてる三奈子さまを、「マッチ売りの少女か、あんたは」とばかりに蔦子さんが強引に引っ張っていく…というシーンが好きだったので、それを変えてしまったのは残念ですが。あとは、真美さんが出てくれたら完璧なんですが、出番ないんだよなぁ…この話では。 祐巳と祥子さま 祥子さま、大はしゃぎの巻(笑)。終始、スキップでもしてるんじゃないかという舞い上がったお声で、耳を楽しませてくださいました(笑)。ハンバーガーショップのあれは超ぷりてぃ。やってくれました、祥子さま。サンドイッチをナイフとフォークで召し上がっていた幼稚舎のころの面影はみじんもなかったです(笑)。対して、祐巳が…うーん。もっと、おろおろする祥子さまをしっかりフォローするお姉さんっぷりを発揮してほしかった。ちょっと弱気すぎません?自宅での祐麒とのからみはオリジナルな展開でしたが、正直、余計だったかな…という気もします。次回への引きもかなり強引でしたが、まあ来週は祥子さま、初めてのおつかい(違)の回なので、その時に期待しましょう。それと、髪下ろしてませんでしたね、祐巳。期待してたんですが。あと、由乃さんとの名シーン、「ずっと仲良しでいようね」がカットされていてショック。ある意味、パラソルの例のシーンと対になるものなので、やってほしかったなぁ。 令さまと田沼ちさと なんか、肩なんか抱いちゃってるよ(笑)。うわぁ…由乃さん見てないでよかったね、令さま(^^;。なんか、やたらと軟派な感じに見えました、今回(笑)。ちさとさんは、あんな感じなのか…。イメージとだいぶ違ったのですが、このあと髪を短くするんですね。普通に可愛かったですが。 静さまと志摩子さん なんか、どう見ても静さまが志摩子さんを狙ってるようにしか…(笑)。セリフも唐突すぎて、エキゾチックな目元と相まって「興味があるのはあなたよ」なんて言われると、ドキドキしてしまいます(笑)。こちらは来週がメインですね。 黄薔薇・紅薔薇さま ええと……もしかして、もう出番なし?(^^; うわ、ひでえ(笑)。なんか、扱いがあまりにも小さくありません?特に江利子さまなんて、そこらの脇役以上に存在感ないですよ(^^;。あー、あんまりだぁ。 白薔薇さま この方は、またも来週見せ場が用意されてるしなぁ(^^;。 祐麒 いや、作画がね…(^^;。あと、祐麒ってあんな無神経な発言しないと思うんですよ。悩んでる祐巳を元気づけるため…と好意的に解釈したとしてもね。 まとめ なんか、アニメ版の主役は聖さまとしか思えなくなってきたんですが(^^;。ようやっと祐巳視点に戻ってきたと思ったら、来週で最終回ですし、しかも最後の見せ場は聖さまと志摩子さんっぽい。出番も扱いも他の薔薇さまとは段違いで…まぁ確かに原作でも出番は多いですが、蓉子さまと江利子さまは、日常のちょっとしたシーン(学園祭の祐巳を「底上げ」する江利子さまとか、クリスマスの銀紙で作った王冠頭に載せてはしゃぐ蓉子さまとか)が見事にカットされていて、一体何のために出てきたのかわからない始末。やっぱり、せめて黄薔薇交錯と紅薔薇さま人生最良の日は省かないでもらいたかったなぁ…。いよいよ来週は最終回ですが、ファーストデートトライアングル(後編)って感じなので、さしたる盛り上がりはなく、すっきりと終わりそう。まあ、それも良しですか。
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第十一話「白き花びら」感想 はじめに 原作においても、異質な存在であるこのお話を一体どのように映像化するのか。それは開始当初からの楽しみでもあり、不安でもありました。まず最初に、今回の映像的完成度は非常に高いです。作画・動画ともにこれまでで最高水準ではないでしょうか。また、ロサ・カニーナ、ウァレンティーヌスの贈り物を先にやって、いばらの森をこのポジションでやったのは、ある意味成功していると思います。正直、このテンポの「いばらの森」を黄薔薇革命の直後にやっていたら、それこそ「なんじゃこりゃ」という印象になってしまったのではないかと思います。テンポが早いとはいえ、佐藤聖というキャラクターがある程度確定したこの段階だからこそ、生きてくるお話ではありました。 ストーリー 最初と最後&前回とのつじつまを合わせるために多少アレンジされていますが、ストーリーラインはほぼ原作ママです。「紅いカード」の時と同様、原作に従って聖の一人称で進むお話は、やはりこの形式が一番合っているといえると思います。とはいえ、やはり一話という制約のせいで、割をくっている部分もあります。その最たるものが、聖が栞に惹かれていく課程であり、次第に広がっていく周囲との溝であり、二人が追いつめられていく「時間」です。原作のセリフの取捨選択でかなり苦心のあとが見られるものの、やはり、聖の栞への想いが、同性愛的なもの以上であるという説得力に欠けます。原作「片手だけつないで」で江利子が「あなたも人間のいない楽園に住みたい口?」と言っていますが、まさに聖の視点はそこにあり、それが十分に描けていたかといえば、それはやはり尺が足りなかったということになります。 聖 とにかく、細かい動きが秀逸でした。顔の表情は言うに及ばず、手の表情、体の表情など非常に気を遣って作られていたと思います。特に秀逸だったのは、栞に想いを告白するシーンと、温室のシーンでしょうか。冒頭のマリア像前も、手の動きだけでマリア様(学園、あるいはこの世の全て)への複雑な思いを表現していましたが、やはり指でつくった銃を撃つのはやってほしかったです。その後の栞との出会いのシーンを丸々カットしているのは、尺の都合とはいえ残念でなりません。初めて会った少女に根ほり葉ほり聞いてしまい、一気に引き込まれていくシーンなので。その後、ダイジェスト的に季節が変わっていきますが、この辺の二人が孤立していく描写が不十分で、ラストの逃避行を決心する要因がぼけたものになってしまっています。行き着くところは「死」の匂い…という対となる、いばらの森との関連性も語られずじまいでしたし。とはいえ、豊口さんの演技はなかなか素晴らしく、この短い時間をフルに使って一年前の聖を演じておられました。ラスト、回想から戻り、全員集合している薔薇の館へ…という引きは良かったと思います。あと一言。あの「ごめんなさい」はないだろ。せめて、「タメ」てから言わせてください(T-T)。スタッフのバカ。 栞 うーん。なんというか、映像化してしまうと、ある種神格化されている部分が崩れますね。まあ彼女もただの高校一年生ですから当然といえば当然なんですが、この短い時間で、聖が崇めるほどのインパクトがあったかというと、微妙なところです。それよりも、むしろ年相応のかわいらしさが出ていた、再会〜抱擁〜逃避行を決意のシーンが印象深いです。ここの作画はまさに神懸かり的で、「なんじゃこの可愛さは?!」と聖じゃなくても思いました(笑)。ここの抱擁はものすごかったですね。実質、彼女の出番はこのシーンで終わりなのですが、ラストで手紙を彼女の声で読ませる…くらいの演出はしてほしかった。なんか、あまりにもあっけなく「さようなら、栞」とか聖に吹っ切られてしまうので、むしろ「一体、彼女の存在はなんだったんだ」と可哀想になってしまいます。やつれ、衰えて、それでも白薔薇さまと蓉子の献身的な接触で、どうにか傷を癒し、再び栞の手紙と向き合えるようになる…という部分を「ハッピーバースデー!」だけで片づけてしまっているのが、何とも(^^;。最後まで、「笑顔」は見せない方が良かったんじゃないでしょうか。っていうか、もっとボロボロに泣いてほしかったです。中川亜紀子さんの演技は可もなく不可もなく。っていうか、セリフ少なすぎます(^^;。上記の抱擁のシーンだけは感情がほとばしり出ていて良かったです。 白薔薇さま うってかわって、こちらはインパクト大。やはり映像化されたことで、「実際に存在するキャラ」となって偶像化が崩れるのですが、それでもこの存在感は、やはり高山みなみさんの圧倒的な「声」の存在感でしょう。合計でも3シーンくらいしか出番がないんですが、まさに「最強の姉」の名に恥じない(いつそんな名がついた(^^;)お姉さまっぷりでした。…でも、蓉子と同じくこんな高校生いないよ(笑)。とにかく、一番言いたいのは、卒業シーンと名セリフ「大切なものができたら、自分から一歩引きなさい」、「あなたの未来の妹に」がなかったのがゆるせん!!これなくして、何の「白き花びら」か。っていうか、これをやらなきゃ、志摩子という妹が永遠に誕生しないではないですか。もし、もし今後「片手だけつないで」をやる機会があれば、このシーンから始めてほしいです。ちなみに、ビジュアル的なイメージは予想と違いました。聖、栞と髪が長いので、ショートにしたのかな…と思うのですが、自分の中では長髪のイメージでした。 蓉子 うわ、変わってねぇ(^^;。いや、一年やそこらで変わるものじゃないとは思うのですが、2年生時にしては、貫禄がありすぎ(笑)。個人的には、もうちょい可愛い感じに描いてほしかったです。アニメでは非常に不遇の扱いを受けている(ような気がする)蓉子さまですが、今回もご多分に漏れず…でした。ただ、要所要所、本当に聖を心配してるんだなぁ…という感じで、「ああ、やっぱり蓉子は聖が好きなんだ(笑)」と確信してしまいました。対してそっけない聖…という構図がほとんど描写されず、「悪者を演じてでも聖を守りたい」という蓉子の複雑な心情が描ききれずに終わっているのが残念です。そして、やっぱり一番言いたいのは、「あなたのこと心配しすぎて馬鹿になっちゃったみたいね」をカットしたこと!!ゆるせーん!スタッフは何を考えてるのか?!(暴走)全国の聖×蓉ファンが泣いて悔しがったことでしょう(^^;。東京駅まで栞を追いかけて、手紙を書かせたのは蓉子…というフォローもなく、本当に不遇だなぁ…涙するような蓉子でした。ベストシーンは、クリスマスパーティーに聖を誘うシーン。わだかまりを捨てて、優しく聖を誘う蓉子には、思わずホロリと来ました。「耐える妻」みたいな感じで(笑)。 江利子 うわ、予想通りだけど、えりりんに触れることすらなしか(^^;。蓉子以上の不遇ぶりを見せる江利子に、このあと出番らしい出番があるのか?!(合掌) 黄薔薇・紅薔薇さま 横顔と後ろ姿、髪型だけは確認できました。江利子に近かったボブっぽい髪型の方が先代黄薔薇さまでしょうか。編んだ(?)髪を肩から前に垂らしている方が先代紅薔薇さま? 静 探したけど、やっぱりいないか(^^;。 祐巳 「メリークリスマス」の笑顔。今回はそれが全てでしょう。のちに「祐巳ちゃんかわいがったからいいんだ」という聖の思いが伝わってくるようなシーンでした。 祥子 なんか…この話にこんなに力点おいているものだから、ますますこの物語における祥子の存在意義が(^^;。影薄いんだよなぁ…。 春日せい子さん&学園長 これまた取って付けたように(^^;。ただ、学園長がフネさんだったのには驚き(笑)。いやぁ…もったいないというか何というか。 三奈子さま 次回予告で変装きた!うわ、可愛い(笑)。どうしましょう、今までと別人だよこれ(^^;。何にせよ、三奈子さまのお茶目っぷりが拝めそうで、来週が楽しみです。 まとめ カットしてはいけない部分をカットしているような気がなきにしもあらずですが、一話でやるならこれが限界…かな。やはり、あともう一話…せめて半分ほしかった。原作を知っているからこそ、飛ばされても頭の中で補完して、なんとか付いていけますが。とにかく、温室での指絡めとキス2回ってそっち方面にばっかり時間さいてるものだから…(^^;。初見の方はどう思われたんでしょうか。非常に興味があります。
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第十話「いばらの森」感想 慣れ もういい加減、展開が早いのには慣れました(^^;。あきらめたともいう。ともあれ、やっとという感じの「いばらの森」です。時間軸を戻していることにほとんど何の説明もないのには恐れ入りました(^^;。オープニングもいつもの「お約束」をカットした特別バージョン。タイトルやCM前のブリッジもロサ・ギガンティア仕様でしたね。ロサ・カニーナ以上のかっ飛ばし具合でしたが、後半部分を潔く全カットしたので、割と良い感じに仕上がってました。ただ、やはり初見の方には大混乱な内容でしたけど(^^;。 聖さま あえてお名前で。今回の主役です。声については、以前から合っていると思ってたので、今回も問題なしでした。ただ、時折見せる憂鬱な表情が、演出なのかもしれませんが、原作を知っている側から見ると「らしくない」。一年生の前では絶対弱みを見せない…というのが線引きでしたので、その辺が少し残念。別に弱みを見せるなっていうんじゃなくて、それこそが聖さまの奥深さというか、魅力であると思うから。それと、つくづく原作はセリフの一つ一つを吟味してあるんだなと今更ながらに思いました。同じシーンでも、語尾が変わるだけで大違い。そんなシーンがたくさんありました。ラストに髪の長いお姿で登場。来週はいよいよ、佐藤聖の真髄ですね。 祐巳 もう思い切ったかのように顔が崩れまくりでした。コミック版に感化された?(笑)。今回のベストシーンは、由乃さんとの電話かな。あと、要所の百面相。「缶入り汁粉」とか、可愛かったです。 由乃さん 祐巳さんの百面相が感染ったのか、「頭溶けてる…」では崩れ顔も披露(笑)。最初は改造直後だから押さえ気味かな…と思っていたら、どんどんイケイケに(^^;。宮廷社へ押し掛けるところなんて、あまりの早さに令さまもびっくりだ(笑)。ただ、どうしても残念なのは、「私服」で「髪下ろし」で「令ちゃんのバカ」&クッション投げつけが見られなかったことでしょうか。あと、「いばらの森」を読んでの冷めたリアクションは、オリジナルでした。 祥子さま 今回、非常に祥子さましていて、見ていて安心でした。特に「祐巳ちゃん貸して」からのくだりは、感情表現豊かで(むくれて無言で立ち上がるとことか)「おおっ、祥子さまのお出ましじゃあ」とかいって見てました(笑)。やっぱりお着物姿はカット。店員さんをあごで使うアレも(笑)。 紅薔薇さま なんか、お鼻がお詰まりでなかったですか?お風邪ですか、蓉子さま(^^;。相変わらずのお美しさ&お姉さまぶりで、三薔薇そろい踏みの場面は少ないだけにやっぱりいいなぁと。ただ、予告で出てた不思議な髪型のあの方は、もしやつぼみ時代の蓉子さまですか?(^^; 令さま 今回も「解説役」って感じでした(^^;。こういう扱い多くありません?宮廷社には制服で連れて行かれるし(^^;。私服の凛々しいジーパン姿が見たかったです。 黄薔薇さま 影薄いなぁ…(^^;。ホント、江利子さまは割くっていると思います。紅薔薇さまの相づちを打つためだけに存在するみたい(^^;。それと、あらためて思ったのが、聖さまが生活指導室に呼び出された理由を聞くところで、あっさり「異議なしですわ」と言って引き下がるのは、面白いこと好きの江利子さまからしたら、もの凄く自制してたよなぁ…と。やっぱり、江利子さまにとっても聖さまは大切な親友ってことで。 志摩子さん うーん…(^^;。なんかやっぱり、白薔薇姉妹の関係が見えてこない。原作では、祥子さまによる白薔薇姉妹論が聞けたりするので分かりやすいんですが。しかも、今回は時間が巻戻っているので、余計にわかりづらかったような。 三奈子さま ひどい扱い。「忍者」とかコミカルな部分がすべてそぎ落とされて、これじゃあただの無神経なブン屋です。どんな無茶やっても憎めないところが三奈子さまの魅力なのに。生活指導室のシーンは、生徒が全然集まってないし(モブ書くのが面倒だったのだろうか)、文句タラタラでした。 栞さん 次回予告含めて、特別扱いって感じの作画ですね(^^;。以外にも、最初に見た印象は、乃梨子に近かったです。そろった前髪のせいかな。来週が楽しみです。 先代・白薔薇さま 今回、一番気になったのが、駅のホームで見た後ろ姿ですよ。角度のせいもありますが、聖さまより、さらに頭一つ分くらい大きな感じ。かなりの長身ですね。まあ、聖さまと蓉子さまの肩に手を置く描写があるので、違和感はないですが。お顔は出ないといいなぁ…とか個人的には思ってます。CVはやはり高山みなみさんですか? 春日せい子さんその他 なんか、もうどーでもいいって扱い(^^;。次回、ラストに登場予定はあるのか?上村佐織学園長も出てましたが…さて。思ったよりも若くてびっくりだ(笑)。 まとめ アバンがきわどくて、別の意味でドキドキしました。テレ東なのにギリギリだ、とか(笑)。聖さまが登場するシーンにしぼってオリジナルの展開でまとめたのは、「一話で」という制約では正解だったんでしょう。しかし、2クール目が確定したこともあって、どうして1期目をこんな構成にしたのか、やはり疑問が。13話で「長き夜の」までくらいにしておけば良かったのでは?どうもバレンタインに合わせて「ウァレンティーヌス」をやりたかっただけちゃうんか、とツッコミたくなってしまう。
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第九話「紅いカード」感想 いきなり総括 原作に忠実、という意味では今までで一番の出来でした。こういう手法(美冬さんモノローグで進む展開)が果たしてアニメ的に正しいのかどうかはともかくとして、「外伝」的位置づけであるこの話には非常にマッチしていたと思います。これを祐巳視点で同じようにやろうっていうのは無理がありますが。構成もなかなか凝っていて、後半、カットと思っていた各姉妹のエピソードが(尺が許す限り)入っていたのは、嬉しい誤算でした。 鵜沢美冬さん 今回の主役です。増田ゆきさんの声は好きなので安心して聞いていましたが、正直、イメージからするとちょっと声が低いかなという印象。ただ、モノローグとセリフでは使い分けていたので、こうした小説的手法の回には合っていたのでしょう。また、こうした手法だけあって、主人公としての美冬さんの内面が非常によくわかる話でした。最初〜ラストの髪を切った笑顔、の流れも良かったです。「似たもの姉妹」がなかったのは残念ですが。髪留めを外すと、蓉子さまの若い(失礼)時のよう。えらい可愛かったです。 祥子さま やっぱり罪作りだなぁ、このお方は(^^;。原作読んだ時から思ってはいましたけど。祐巳と山百合会の面々以外には、相当強固な「壁」があるんですよね。次第に変化していくわけではあるんですが。三年時の祥子さまと美冬さんは、もう少しいい関係を築いているのだと信じたいです。…しかし、予告でどんどん虐げられている気がする(^^;。お気の毒に(笑)。 さちこさま 「ごきげんよう」…って、こんな園児いねーよ(笑)。思わずツッコミ入れてしまいました(^^;。いくらなんでも頭身が低すぎなのでは…?いや、可愛いですけどね。声が伊藤美紀さんのままなのに燃え(笑)。すごいや、美紀さん(笑)。しかし、絵にすると、サンドイッチをナイフとフォークで食べる幼稚園児…すげぇ(笑)。バスの窓から美冬さんに向かって手を振る姿は愛らしかったです。あと、まるでお遊戯のように舞われる祥子さまは、激ぷりてぃでした。あんまり上手くは見えなかったけど(^^;。 祐巳 他者から見た祐巳…ということで、前回のフォローがされてて良かったです。アニメの祐巳はズッコケが控えめなので、「犬みたいに」穴を掘っているところがあんまり可愛くなかった(笑)。2回挿入される、祥子さまの待つ薔薇の館へ走る姿はとても「祐巳」していて良かったです。 紅薔薇さま いなかったことにされてなくて良かった(^^;。だけど、紅いカードをやるんなら、紅薔薇さま人生最良の日を同じ形式でやった方が、遙かに面白かったと思う。蓉子さまの意外な一面を垣間見ることができるし。にしても、原作の時から気になっていたんですが、祥子さまはいつチョコレートをお姉さまに渡していたのでしょうか。そのために、蓉子さまは辛い体調をおして来たのですし、用意してないわけないんですが。ここの姉妹だけ、チョコレート授受の描写がない。謎だ。 黄薔薇ファミリー 黄薔薇交錯の片鱗が描かれていました。どうせなら、これも「人生最良の日」と合わせてやってほしかった気もしますが、全然触れられなかったよりはマシか。でも、やっぱり影薄いよなぁ…黄薔薇、特に江利子さまが(^^;。 白薔薇姉妹 なんか、もの凄い作画が濃かったんですが、特に聖さま(笑)。誰だよこれ?とかツッコミを入れてしまいました。それと志摩子さん。やたら無駄に動いてました(笑)。ともあれ、片手をつなぐエピソードが完全カットじゃなくてホッ。でもあえて言わせてもらうと、やっぱり志摩子さんの声は能登さんじゃ合わない。根本的に声の質が違う気がする。 まとめ とても良かったです。でも、逆に言うと、これくらいの分量が、30分アニメ一回では限界だということではないでしょうか。作画は良いんですが、一部えらい濃かったです(笑)。ただ、どうしても言わせてほしいのは、このエピソードをやるんだったら、なぜロサ・カニーナにもう一話割けなかったのかということ。正直、もう出番のない(と思われる)美冬さんの方が、準主要キャラである静さまより印象が濃いっていうのはいかがなものかと。まだ出番があるにせよ、最初のイメージ構築が済んでないまま進んでしまうので、静さまの輪郭がぼやけたまんまなんですよね。来週は、いよいよというか、やっと「いばらの森」です。予告に栞さん出てたんですが…どうでしょう?(^^;「白き花びら」も同時進行でやるってことなのか?一抹の不安が…。
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第八話「びっくりチョコレート・後編」感想 何はなくとも… 今回の第一目的はこれ。すなわち、「モブの中に笙子ちゃんとドリルを探すこと」(笑)。目を皿のようにして、それこそ一時停止を駆使しましたが、それらしい人物は発見できず…残念。スタッフもお遊びで後ろ姿くらい出してくれたらいいのに…(理不尽な恨み言)。まあ、そんな余裕もなかったのかもしれません。…作画がえらいことになってましたから(^^;。 今日の由乃さん なんか本当に由乃さんばっかり追いかけてるんですが(笑)。「お姉さまのケチ!」出ました(笑)。その他にも「ええーっ!」だの「うえっ」だの今回も由乃節というか、池澤節炸裂でした(^^)。個人的にはもっとやってもいい気がしましたけど(笑)。「ぎゃーっ!」がなかったのは残念。由乃さんもかなりヤバかったです。顔の崩れ具合が(^^;。 白薔薇さま …いいんだけど。いいんだけど、何かひと味足りない。そんな温室のシーンでした。やっぱり「いばらの森」をやってない弊害でしょうかね。ここのシーン、なんとなく声質というか、演技が合っていないような感じでした。「うれしいこと言ってくれるじゃない」がもっと(表面上)お軽いノリでも良かったかも。そうすれば、次の「大丈夫だよ」が生きると思うんですが。…というか、アニメだとはしょりすぎてて、聖さまに「いつも助けてもらってる」という感じがあまりしないのが難点か…。その後の「チョコくれないのぉ?」は非常に聖さまらしくて良かったです。だが、鉄壁の作画を誇ってきた聖さまですら、今回は…(^^;。 志摩子さん 今回、第8話目にして初めて、志摩子さんが志摩子さんに見えました。薔薇の館の1階にチョコを置いたところを祐巳に見られた?!と焦るところは、どうして今までこの演技をしなかったのか…というくらいくだけた感じで、実に良い志摩子さんだったと思います。…ただ、総じて言えることですが、白薔薇姉妹の描写がおざなりすぎます。マーブルケーキのシーンは尺を詰めまくったせいで、名場面が台無し。その後の最大の見せ場、「手袋忘れて片手をつないで」もないですし。…まあ、頬染めてるところだけは可愛かったですが。 祐巳 よく頑張ってたと思います。温室シーン(白薔薇さまとの方ね)は非常に良い出来だったと思います。しがみつくとことか。百面相なのか、作画崩れなのか、微妙な表情が多かったですが、まあ概ねよしというところ。にしても、予告の最後のセリフ…あれはまずいだろう(^^;。 鵜沢美冬さん そうか、こんな顔だったんですね…。今回、一番作画に気合い入ってた気がしました。来週は主役ですか? 令さま 引いた絵とか、お顔がものすごいことに…(^^;。ミスターリリアンの形無しです。出番少ないのに…。由乃さんを軽くいなすところは良かったです。 黄薔薇さま また一言だけかよ(^^;。由乃さんとの数少ないからみ、「上履きの泥をふきなさい」がカットされててしょんぼり。まあ、存在すら無視されてた某・紅い方よりはマシか(^^;。 紅薔薇さま あーあ。祐巳が逃げ込んだのトイレに見えないから、「紅薔薇さま人生最良の日」はナシか…。紅いカードで触れられるかと思ったのに。聖さまの回想(?)で出ましたけど、なんか「過去の人」みたいな扱いに感じたのは私の気のせいですか?(^^; 静さま よかった、ちゃんと出番あって。白いカードを見つけたのが静さまだと知れた時の周囲の反応は想像してた通りで良かったです。型どおりの勝利者インタビューを新聞部と繰り広げるところを見たかった。 田沼ちさと えっ、出てた?!(爆)顔を確認できなかったんですが…。しかし、ぱよぱよさんですか(笑)。 蔦子さん 出番ナシかよっ!(悲鳴)…これはまさかでした。だって、「聖ウァレンティーヌスの悪戯」のキモじゃないですか、あのシーンは。うわー…信じらんない。 桂さん やっぱり出番ナシ。…ひどい。 新聞部 …やっぱり違う。こんな三奈子さま、見ててもちっとも楽しくないよ。やる気ないじゃん!オーラ出てないじゃん!最初からハンドマイク持ってるし!なーんか、これでいいんですかねぇ…新聞部の存在意義って。全然ひっかき回してないですよ。必然的に、真美さんなんか益々存在意義が…。 祥子さま …うーん。なんか、またアニメ最初の頃の祥子さまに戻っちゃってる。演技が平坦すぎると思うんです。決して、伊藤美紀さんが悪いんじゃないんですが、すべてのシーンで落ち着いた声。これって、そういう演技指導としか思えないんですが、はっきり言って、こんなの祥子さまじゃないです。ある意味、本来の祥子さまは、常に怒っていると言っても過言ではないです(大胆発言)。きつくて鋭くて、わがままで…。だからこそ、そうでない弱い部分、可愛い部分というのが祐巳によって引き立つというのが、正しい構図のはずなんですが。この演技の平坦さと、例によって総集編的なつくりで、本筋がちっとも楽しめませんでした。正直、このまま「ファーストデートトライアングル」をやっても、その面白さが出せないんじゃないかと不安です。 まとめ なんか、またいつものパターン。シメで成功してる回が見あたらないというのは、どうしたもんでしょうか。これなら「黄薔薇革命」の方が随分マシに思えてきます。そもそも、カード探しのイベントが、全然ヤマ場になっていない。祐巳につきまとう「策士」集団との追いかけっこも、ため息が出るくらいあっという間に終わってしまうし。温室での姉妹の口論もないし。…来週、「紅いカード」で1回分とるなら、なぜに他にもっと話数を裂けないものかと。それに結局、薔薇さま卒業までやらないっぽいんですが、ではなおさらなんでこんな急ぎ足にしたのか。さっぱりわかりません。「ファーストデートトライアングル」で切るとすると、第二シーズン(やったとして)はどうやってまとめるつもりなのか。…ああ、また愚痴になってしまった。とりあえず、次回の幼祥子さまに期待(笑)。
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第七話「びっくりチョコレート・前編」感想 炸裂!由乃ワールド 暴走機関車由乃の面目躍如!(笑)いやぁ、すばらしい。池澤春菜さん、最高。最近、マリみてアニメ見る楽しみの7割は由乃さんといっても過言ではありません(笑)。「反対、反対!」の連呼を見事なオーバーアクションでやってのけたかと思えば、拗ねてるところを令さまにほっぺた突かれたりと、絵面的にもおいしいところを取りまくり。「関係ないですってぇ…!」がなかったのは残念でしたが、それでも由乃さんの可愛さを余すことなく見せて頂きました。 令さま どうしたんだ、令さまがかっこいい(笑)。冒頭、防具を着けた一枚絵風の令さまは、今までで一番(オープニングよりも)カッコイイと思いました。気だるげに半開きにした流し目なんて、白薔薇さまが乗り移ったかのよう(笑)。これぞ、ミスターリリアン!それだけじゃなくて、黄薔薇さまに新聞部のイベントへの協力を言い聞かせられるところとか、みょうに抜けた表情が実に令さまらしくていい(笑)。こういうちょっとオマヌケ入ってる方が令さまって感じ。なんかもう、今回は黄薔薇祭りって感じですか?!トドメは、祐巳にチョコレートの本を渡すときのウインク。今回は、紅薔薇さま、白薔薇さまとウインクのオンパレードでしたが、中でも一番きまってました。 蔦子さん やっぱり、この人は誰よりも「マリみて」している。まったく違和感がない。まるで、原作からそのまま抜け出してきたよう。毎回、非の打ち所がないです。お美しいし…。某・蔦子さん好きのあの方も、きっとお喜びでしょう(笑)。ため息をつく祐巳の右下から、ぬっと顔を出す蔦子さんが、一番ツボでした♪ 紅薔薇さま 今回は白薔薇さまのお株を奪うウインクに、祥子さまとのアイコンタクトと、マリみて屈指の正当派お姉さまを印象づけていました。個人的に、紅薔薇さまはあまり作画に気合いが入りすぎていないときの方が好みです。あと、「最良の日を〜」っていうのは、あれですか?「紅薔薇さま人生最良の日」への伏線ですか?期待しちゃいますよ?ただ、どうしても不可解なのは、今回、祐巳が「蓉子さま」と言っていたこと(モノローグだけど)。なんでいきなり本名出すかなー?これなら前回、志摩子さんに「わたしのお姉さまは、佐藤聖さまただお一人です」と言わせても良かったんじゃ? 黄薔薇さま セリフあってよかったですね(笑)。仲睦まじい黄薔薇姉妹を演じていて、むくれる由乃のほっぺを令が突っついているのを優しく見守っているところとか、原作「毒入りリンゴ」の心情が現れているようで、良かったです。 白薔薇姉妹 今回はなかなか良かったです。志摩子さんの体育着姿は、「レディ・GO!」を思わせてにやにやしてました(笑)。はちまきは桃色でしたけどね。原作通りというのもありますが、白薔薇さま合格の知らせを聞いてストレートに喜びを見せるところとか、「というわけだから、よろしく」「はい」のあたりも、本来の白薔薇姉妹のスタンスが出ていて良かったです。聖さまの「君はごんぎつねか」のくだりは、もう少しトゲがあっても良かったんじゃないですかね。シーン後半、無理にセクハラを入れたせいで、その後の祥子さまと祐巳の修羅場が、なんとなく抜けた感じになっていたのが残念。 静さま よかった、抹殺されてなかったよ(T-T)。出番なかったらどうしようかと思いました(^^;。まあ、「ロサ・カニーナ」があんなでしたから、原作未見の方々は、キャラがまったく掴めてないと思いますが。また、前回のラストをあれだけやっといて、今回何事もなかったように出てくるのもちょっとアレです(^^;。原作のように巻と巻の間隔があれば別ですが。とりあえず、今後の志摩子さんとのからみに注目。 三奈子さま うーん…なんか違う。「新聞部のイメージアップのため」って、三奈子さまはそんなことで動く人じゃないですよ?!この方は、ただ面白いネタのためだけに動くのです(ドキッパリ)。なんか、いちいち芝居かがった大げさなセリフとか、オーバーアクションとかを期待してたんですが、全然冷静な感じで拍子抜け。手を合わせて拝むあたりだけは、それっぽかったですが。なんか、新聞部の扱いが、単なる「きっかけ」になっているところが残念。少なくとも、この三奈子さまには祐巳に苦手意識を感じさせるほどのパワーがない。抜けてて常に空回りするところこそが、三奈子さまの魅力なのに。 祥子さまと祐巳 …実は今回、一番違和感があったのが、ここ。今更言うまでもないのですが、見ていて時間経過がまったく伝わってこないのですよ。小説じゃなくてアニメなんだから、もっと時間経過をうまく見せるやり方もあると思うのですが。そのせいで、祐巳の抱える不安とか、日に日に増していく祥子さまの不機嫌さとか、そういったものがまったく伝わってこない。だから、ラストの展開は、祐巳が泣くほどのシーンでないように見える。あそこはとにかく、祐巳に感情移入してぐっと来るところなのに、それがない。祥子さまにしても、画面では常に二人が映っているので、「ずっと避けていた」と言われても何のことやら。前後編のカット上、引きをあのシーンにしたかったのも分かりますが、もう少し時間経過をうまく見せてほしい。 まとめ というわけで、今回は黄薔薇革命以来の高評価です。作画もアップのシーンはひたすら気合いが入っていたように思いますし(引いたところは…まあ言いっこなしで)。ただ、やっぱり時間経過がまったく伝わってこないのは、今後、大きな問題になると思います。すでに、卒業式も近いというのに、それが全然感じられないのはなぜ?聖さまの合格発表とかで、一応、伏線は張ってあるものの、この時点で、「薔薇さま方はすでに薔薇の館に来ることがほとんどない」っていう実感が湧きません。また、「いばらの森」「長き夜の」を飛ばしているせいもありますが、このままだと、聖さまが受験を決意した理由とか、卒業式前日の「アレ」とか、全然説得力がないと思うんですよ。「いとしき歳月」がジンと来るのは、本筋よりもむしろ、日々の小さな交流の積み重ねが思い出されるからで、これまでのアニメの流れでいくと、かなり厳しいものになるのではないかと、今から要らぬ心配をしています。どうか、杞憂に終わりますように。…あ、予告の祥子さまは、もの凄く楽しそうで優しそうでよかったです。
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